10月16日、細矢さんは、「2016日本学生スプリントトライアスロン選手権大会・女子オープンの部」にて1時間13分40秒の記録で優勝を果たした。スイムで8位につけ、バイクで2位と除々に順位をあげ、最後は得意のランでトップとなった。トライアスロンは、スイム(水泳)、バイク(自転車ロードレース)、ラン(長距離走)で行われ、スプリントは通常のトライアスロンの半分の距離で行われる。細矢さんはプロ選手や一般の人も参加する通常の距離の大会にも出場している。

小学5年生の頃から陸上を始めた細矢さんは、中学、高校では陸上競技部に所属し、長距離を専門としていた。ただ、「自分は陸上ではあまり強くない」と感じており、大学でレベルの高い陸上部に入る勇気がなかったという。陸上は好きだったので長距離を走れるという自分の長所を生かした部活動をしたいと考えていたとき、以前友人に見せてもらった、トライアスロンのバイクの写真がとてもかっこいいと思ったことを思い出した。水泳も自転車も競技としては全く経験がなかったが、大学に入学したからこそ新しいことにチャレンジしてみようと思い、トライアスロン同好会に入会した。

初めは、スイムもバイクも日々の練習がとてもきつく、あまりのきつさに楽しいと思えなかったという。しかし、そこでやめなかったのは、「スイムとバイクは競技経験がなかったので、練習をすればするほど、タイムも縮まる。がんばれば結果につながるとわかっていたから」と振り返る。

「インカレ出場」という次なる目標へ向けて

6月に開催された「蒲浦オレンジトライアスロン学生選手権」では、女子10位の結果に終わり、インカレに出場することはができず、力不足を感じた。だからこそ「今回の優勝はこれまでの成果だ」と嬉しい思いでいっぱいだったという。ただ一方で「もう少し努力することによって、インカレへの出場も夢ではない」とも感じた。「もっとレベルの高い勝負をしている人がいるからには、自分もその場で戦いたい」と、細矢さんの志はさらに高いものになった。

同好会から部への昇格で高まったチームの士気

今年4月、トライアスロン同好会はトライアスロン部に昇格した。部として成長するため、一丸となって取り組んでいこうとメンバーの意識も高まり、9月からは細矢さんら2回生が中心となった。ミーティングも以前より頻繁に行い、これまでの練習メニューに加え、スイムの練習の幅を広げるなど新しい計画も立てたり、自分たちの練習成果、現状がしっかりとわかるよう、全体で定期的にスイム400m、ラン3000~5000mのトライアルを行い、モチベーションを維持することにつなげている。自分たちでメニューの組み合わせを考え、OBに練習をみてもらい、アドバイスを受けることもあるという。

大学入学後に初めてトライアスロンに挑戦した細矢さん。「インカレ出場」という目標を胸に、そして部のさらなる成長を目指して、これからも泳ぎ、駆け抜けていく。

PROFILE

細矢祐香さん

京都府立乙訓高等学校(京都府)卒業。
トライアスロン部所属。趣味でランニングも続けている。2016年4月より、アカデミックアドバイザー(スポーツ健康科学部の新入生支援学生団体)に所属し、1回生の学習支援を行っている。

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