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立命館大学食マネジメント学会について

ごあいさつ

立命館大学の石田雅芳です。食マネジメント学会の会長をお引き受けしております。食マネジメント学会はまだ歩みを始めて間もないですが、その存在は今、全国的にも極めてユニークなものとなっています。

食マネジメント学会は、立命館大学食マネジメント学部と大学院食マネジメント研究科に所属する学生・教員によって構成され、日々の学びや研究、創造的な実践の成果を発表・共有する場として機能しています。その基盤にあるのが、「食科学」をベースとした360度の食の教育という学部の理念、そしてそれをさらに深め、社会実装を目指す研究科の専門的探究です。生産から流通、消費、そして文化・政策・健康に至るまで、食をめぐるあらゆる側面を俯瞰的に捉える力を養う教育と研究。その姿勢は、食の世界を一望できる、オーケストラの指揮者のような人物を育てることを意味しています。

本学会では、学部・研究科の枠を越えた交流と連携を育みながら、学内外の知をつなげることを大切にしています。たとえば、立命館大学食総合研究センターと協働し、国内外の研究者や生産者、実務家など、食の現場を担う多様なステークホルダーを迎えて講演会や対話の場を設けてきました。さらに、学会誌『立命館食科学研究』や、学部卒業生の優秀論文集の刊行も継続し、若い世代の思考と実践を社会へと届ける媒体を育てています。

また本学会は、学生による自発的な企画や活動も強く後押ししています。授業で得た知識や現場での経験をもとに、学生自身が問いを立て、形にする。そのようなプロセスを支えるために、毎年「学会学生活動奨励金」を給付しており、これは本学の+R2030構想に掲げられる「挑戦をもっと自由に」という精神を具現化する取り組みでもあります。

いま、私たちを取り巻く「食」の未来は決して平坦ではありません。食料自給率の低下、地球環境と食の持続可能性、食をめぐる経済的・社会的格差。こうした課題は一時的なものではなく、世代を超えて私たちが向き合うべきテーマです。同時に、食をめぐる知の世界、すなわちアカデミアの可能性も広がりを見せています。食に関わる研究が、社会課題に対する有効な回答であることが、いま世界中で再認識されつつあります。

本学会は、学部・研究科に在籍するすべての学生と、日々彼らを支える教員の取り組みを全面的に支援する場でありたいと願っています。未来の食に希望と責任を持って向き合える人材を、共に育て、社会へと送り出していく。その一歩一歩に、本学会が寄り添ってゆければと考えております。。

今後とも、皆様のご指導とご協力を賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

食マネジメント学会会長
立命館大学 食マネジメント学部長・研究科長
食マネジメント学会 会長
石田雅芳