園田 節子
SONODA, Setsuko
研究指導可能な課程・言語
- japanese|english|
- japanese|english|
専門分野・ディシプリン
歴史学、地域研究、華僑華人研究、中国近現代史
研究内容
南北アメリカの中国移民の「トランスナショナリズム(越境性)」を研究しています。華僑・華人と呼ばれる中国移民とその子孫、そしてその共同体には、出身地を含む複数の地域に跨る生活戦略や経済活動、政治・文化運動をおこなう越境性があります。また、中国大陸や台湾の政府にも、海外中国系社会に行政的、文化的に接触する越境性があります。そのため、中国の政治や社会、文化を、19世紀半ばから長期的に考える必要があります。
研究内容の面白さ
南北アメリカの中国移民や中国系住民は人口が少なく、研究上の重要性が低く見えます。実際は「アジア外のアジア人」という、グローバルな舞台におけるアジア人一般の立ち位置を具体的に考察でき、歴史や社会を通してアジア外で人種や国民国家の概念にアジア移民が与えてきた影響を再考できます。21世紀にグローバル化した中国移民や中国系住民の諸活動を歴史的視座から相対化できますし、中国を域外から理解する面白さもあります。
大学院を目指す方へ
アジアの動きは早く、例えば中国は各方面でグローバルな存在感を放つ一方、国内で多くの拮抗が見られます。今後のアジア研究に必要になる、歴史的・社会的関心をアジア外まで広げて研究する行動力と適応力が欲しいです。
指導修士論文(過去5年)
- 中国における「新老人」像の批判的考察:公的メディアならびにSNS 発信の分析を通して
- 自分探しの旅を始める — 個人化から見た「中国大媽」の生の経路