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[ニュース] 「西川長夫先生と〈私〉――国際関係のなかの〈文化〉とは」を開催
2014年12月3日、故西川長夫先生(立命館大学国際関係学部名誉教授)の追悼記念講演会が開かれました。講師は本学部の卒業生でもある杉浦清文先生(中京大学)で、「西川長夫先生と〈私〉――国際関係のなかの〈文化〉とは」というタイトルで、西川先生との思い出を皮切りに、西川先生の『新・植民地主義論』から多大な影響を受けたというポストコロニアル研究について熱く語って下さいました。「ポストコロニアル」とは単純な「植民地後」という意味ではなく、植民地とされていた国、地域が、独立後も植民地主義的な支配(政治的、経済的な支配だけでなく、文化・心性にかかわる領域まで)の元に置かれ続けている状況を指すこと、そして現在、その「支配/被支配」の関係が、グローバル化の名のもとに「隠蔽されながら」さらに強化されていることが、カリブ海(世界で最初に西洋の植民地支配下に置かれた場所)の島々の事例や映像などを元に説明され、学生たちは真剣に聞き入っていました。最後に君島東彦副学部長が「ポストコロニアル研究の視点は、国際関係学部のどのプログラムにおいても非常に重要である」という言葉で締めくくられました。
西川長夫先生のご業績・最終講義「フランスの解体?―もうひとつの国民国家論」はこちらでごらんいただけます。
https://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ir/college/bulletin/vol12-j.html#no.3(立命館国際研究「西川長夫教授退職記念論集」)