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国連創設70周年記念シンポジウム「新たなパートナーシップの形成を目指して―国連、NGO、大学間の連携―」が開催されました。
10月18日(日)、衣笠キャンパス創思館において国連創設70周年記念シンポジウム「新たなパートナーシップの形成を目指して―国連、NGO、大学間の連携―」が開催されました。国内外で活躍した経験を持つ実務家や研究者が集まり、いかに国連、NGO、大学が連携できるかについて熱い議論がなされました。
本シンポジウムは、本学客員教授でもあり、日本人として初めて国連職員に採用された明石康氏の講演で始まりました。明石氏には、自らの経験を踏まえた上で、今後、日本がいかなる国際貢献を目指すべきかを語っていただきました。
また、明石氏の講演に引き続く3つのパネルでは大学・NGO・国連というそれぞれの分野の第一線で活躍する先生方にお話をいただきました。「パネル1 現場の知見を研究にどう生かすのか」では、近藤哲生(UNDP駐日事務所代表)がMDGsからSDGsへと移る開発課題を取り上げ、研究には、開発の成果のエビデンスをもとに示すことが求められていると指摘されました。また、石井由希子氏(日本紛争予防センター事務局長)は、自らが所属する紛争予防センターの活動から得られた知見をもとに、現場の知見を研究にどう生かすのかを論じていただきました。さらに、東大作(東京大学准教授)は、研究者であり実務家の経験のある自身の経験を語ることを通じて研究がいかに実務に生かせるか、また実務がいかに研究に生かせるかを論じていたただきました。
「パネル2 現場の経験をいかに教育に反映させるか」では、根本かおる氏(国連広報センター所長)に、会場に来ている学生がこれからの世界を担う可能性を秘めているというメッセージをいただきました。また、小川真吾氏(テラルネッサンス理事長)はインターンを通した現場での経験が教育になっていることを指摘していただきました。さらに、長有紀枝氏(立教大学教授)のプレゼンテーションでは、学生が想像力を広げたり知ったりすることの大切さを語っていただきました。
「パネル3 現場に必要な人材育成とは」では、渡部正樹(国連人道調整事務所神戸事務所長)によって大学の担うべき教育事業を具体的に提言していただきました。また、折居徳正(日本国際民間協力会事務局長)は所属組織である日本国際民間協力協会の活動の紹介を通じて、将来の日本がいかなる人道支援・開発支援をすべきなのかについて発表をいただきました。上杉勇司(早稲田大学教授)は最後の登壇者としてフロアーを巻き込む参加型のプレゼンテーションをしていただきました。学生の声を聞き取りながら、平和構築に必要とされる人材がどのような人かを論じて本パネルを閉じていただきました。
本シンポジウムには、本学の学生を中心に100名近くの参加者し、第一線で活躍する実務家や大学の教員陣の主張に耳を傾けていました。