修了生の声

日本文学専修

村上 ユリヤ(Yuliia Murakami)さん

前期課程 高度専門コース 2020年度修了
日本オラクル株式会社
カスタマーサポートサービス事業統括 テクノロジーサポート本部 Global Customer HUB Engineer

京都への愛情や川端康成への関心と合わせて、「古都」における京都のイメージについて研究

立命館大学文学研究科の志望理由と研究内容を教えてください。

私は、ウクライナ出身であり、ウクライナの大学で日本語や日本文学を専攻していました。 伝統的な文化に魅了されたため、その全盛期の象徴である京都への留学を志すようになりました。 国費留学生として京都を訪れた際に、日本文学の先生から川端康成の「古都」を紹介され、とても感銘を受けました。京都への愛情や川端への関心と合わせて、「古都」における京都のイメージについて研究活動を行いました。 日本近代文学、とくに川端康成文学に興味関心があったため、近代文学研究の実績、伝統がある日本文学専修に進学し、瀧本和成先生のもとで研究を深めたいという理由から本研究科を選びました。

現在の進路を選択した理由とお仕事の内容を教えてください。

昔の伝統に憧れを持ちつつ、時代の最先端にも挑戦していく志がありました。就職活動の中で多くの業界を検討しましたが、IT業界なら革新的であり、必ずこれからの社会に必要とされると判断し、就職することを決心しました。新卒で楽天グループ株式会社に総合職で入社したのち、日本オラクル株式会社に転職しました。オラクルでは、サポートエンジニアと様々な顧客の仲介役となり、翻訳や通訳を通して業務をサポートしています。日々の業務では、IT知識、言語力、またコミュニケーション能力がとても重要です。

文学研究科での経験や培った力が、現在の仕事(研究)に活かされていると感じることがあれば教えて下さい。

文学研究科での経験やスキルは日々の仕事に間接的に活かすことが多いと実感しています。研究活動においては多くの情報をまとめて整理し、他人に伝えることが大切でした。また、修士論文を作成する中では論理的思考や仮説思考、想像力を発揮することが多くありました。IT 業界では複雑で新しい情報が多く、その中で問題を解決していくには重要なことを早く見極め、チームメンバーやクライアントに簡潔で論理的に伝えることが求められます。

受験生へメッセージをお願いします。

受験生の皆さん、ご自身の研究活動が充実したものとなるために、私が在学中にとても大切にしてきた二つのことを伝えたいと思います。一つ目は、指導教授の仰る事に何よりも耳を傾け、ご自身から常にフィードバックを求めることです。二つ目は、一緒に頑張っている同級生と積極的に議論を行い新たな知見を得ることです。 私は、研究とは、海の石のように他人と意見を打ち合わせることにより磨かれるものだと確信しています。 皆さんにとって最も良い成果が得られるように心から願っております。

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