修了生の声

考古学・文化遺産専修

園原 悠斗 さん

前期課程 研究一貫コース 2019年修了
兵庫県教育委員会
(公財)兵庫県まちづくり技術センター埋蔵文化財調査部

専修の学びに加え、研究活動で培ったプレゼンテーション能力や論理的思考が今の仕事の助けに

立命館大学文学研究科の志望理由と研究内容を教えてください。

私は、石製武器からみた弥生時代の社会変化について主に研究しています。弥生時代は約1000年間という長い時間幅を持っています。現代から1000年前は平安時代ですので、いかに弥生時代が長いかが分かります。これだけ長いと、社会文化は随時変化していきます。私が研究しているのは、この社会文化の変化を捉えていくという作業です。 立命館大学では、考古学を専門にしている先生が4人もおられ、縄文時代~近世までの幅広い時代を網羅できるという非常に良い研究環境にあります。そのため自身の専門とする時代に限らず、他の時代の研究内容や手法を柔軟に取り入れることができ、研究の幅が拡がる可能性にとても魅力を感じ、進学を決意しました。

現在の進路を選択した理由とお仕事の内容を教えてください。

兵庫県教育委員会に入庁し、現在は遺跡の発掘調査を主に行う(公財)兵庫県まちづくり技術センターに所属しています。私は生まれも育ちも兵庫県でして、自分の故郷の文化財を守り、後世へ伝えていきたいという思いから、この進路を選択しました。  現在の所属先では、遺跡の発掘調査と、その成果と分析をまとめた発掘調査報告書の作成を行っています。遺跡から見つかった重要な遺構や遺物は、現地説明会などを開いて一般市民さんに知ってもらえるようにしています。

文学研究科での経験や培った力が、現在の仕事(研究)に活かされていると感じることがあれば教えて下さい。

現在の仕事は、埋蔵文化財技師という専門的な分野です。文学研究科で学んだ考古学・歴史学全般の幅広い知識や、発掘調査スキル、そしてプレゼンテーション能力など、非常に多くの経験があってこそ今の仕事が出来ていると感じています。特に、先生方や先輩、同輩、後輩といった多くの人に自身の研究をいかに論理的に分かりやすく説明するかというプレゼンテーション能力は、文学研究科で培った大きな力であると言えます。

受験生へメッセージをお願いします。

文学研究科では、専門的かつ実践的な知識や研究方法といった多種多様なことを学び、経験することができます。また、研究環境としても非常に整っているといえます。現在の私のような専門職を将来目指したいという場合、知識と経験は仕事を充実させるうえで重要な武器となります。特に専門職では、日常業務と研究は表裏一体です。また、一般職を目指す場合でも文学研究科で培うプレゼンテーション能力や論理的思考は十分に活躍できるでしょう。  是非とも文学研究科で様々なことを学び、日々の生活を充実してみてください。

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