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  • 多羅間 ゾンヤ助教
  • Sonja Tarama
  • 生命情報学科
  • 研究室生物計算研究室
  • 専門分野生物物理学、ソフトマター物理学
  • 担当科目分子シミュレーション実験、細胞・システムシミュレーション実験
    • 数理科学
    • 計算物理学
Q1研究の内容を教えてください。

 生き物がひとつひとつの細胞からどのようにできるのかに興味を持っています。細胞は、ひとつひとつでもとても複雑な運動を示しますが、それらが多数集まることで例えば私たちの体のような複雑な構造はできています。多数の細胞がバラバラに運動していては人の体のような複雑な構造を作り上げることはとても困難でしょう。一方で、「神様」のようなものがひとつひとつの細胞の動きを制御して人の体を作っているとも思えません。そこで多数の細胞はどのようにしてお互いと連携を取り合って、再現性のある複雑で秩序的な「形作り」を行なっているのかを、自己組織化という物理学の視点から研究しています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 高校生の頃から数学と物理学は好きで、とてもよく勉強しました。その興味のもと、大学でも物理を勉強することにしました。大学では幸運にも、物理学の中でも比較的に生物学に近いソフトマターの研究を行なっている尊敬する教授と出会うことができました。彼の研究室で、生き物のように自発的に運動するアクティブコロイドというとてもシンプルな粒子の運動を研究しました。そのようなシンプルなシステムについて研究することで、細胞や鳥の群れのような複雑な生物の運動についての理解が深まるということを実感しました。このような経験を通して、複雑系の物理学---これは2021年のノーベル物理学賞のテーマにもなりましたが---をベースに、複雑な生物現象を物理学の視点からその本質を残して簡単化することによって理解することに興味を持ち、現在の研究を行なっています。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 高校生は受験に向けて、主に問題の解き方を学んでいると思います。また、問題の解法がわからないときは、模範解答を見ながら勉強することもあるでしょう。大学での研究は、まさに解答がない状態で、納得がいくまで悩み、解を求め続けることになります。それはかなり不安な気持ちにもなるでしょうが、その分導き出された答えは意味のあるものだと思います。またその過程で学ぶスキル、つまり、入手した情報をもとに自分の意見をまとめ、新しい情報を前にして再度検討し、他者との議論の末に答えを導き出すという能力、も社会人にとっても極めて重要だと考えています。なので、将来的にどの道を歩んでも大学での経験はきっと力になると思います。

おすすめの書籍

Bill Bryson著“A Short History of Nearly Everything”