/file.jsp?id=516782
文字サイズ


  • 五月女 宜裕教授
  • Yoshihiro Sohtome
  • 応用化学科
  • 研究室生命有機化学研究室
  • 専門分野有機合成化学、ケミカルバイオロジー
  • 担当科目有機化学Ⅳ
    • 新物質
    • 創薬
    • タンパク質
Q1研究の内容を教えてください。

 体の中では様々な化学反応 (結合の形成・切断) が営まれています。私たちは生命反応に学び独自の化学反応を開発し、まだ誰も手にしたことのない新奇分子をつくる研究を行なっています (有機合成化学)。そして、これらの分子を用いて生命反応を制御することにも挑戦しています (ケミカルバイオロジー)。これらの研究を通じて、私が感じていることはフラスコ反応と生命反応には未だ大きなギャップがあるということです。それぞれのテーマを少し違う視点から眺めながら、未解決課題への挑戦を楽しんでいます。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 研究にのめり込んだきっかけは、研究室で実験を開始し、世界で自分だけしか知らない現象と毎日向き合うことができることを体感したことだと思います。化学を語るうえで欠かせない構造式は暗号のようでとっつきにくいですが、一線を超えてしまえば、世界共通の言語であり、面白い分子パズルだなと気づきました。「有機化学、3日やったらやめられない。」とよく言いますが、ある程度の道具が揃っていれば、テーマの設定次第で、やりたいと思ったことをすぐに実行しそして仮説の真偽を検証できる自由度の高さもとても惹かれました。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 自分もそうですが、「面白い」「役に立ちそうだ」と共感を覚えた時にやる気が芽生えます。そして、ゲームのようなクリア体験をしたとき「楽しい」と感じます。高校時代に学んだ科目の多くは、現在でも役に立っています。例えば、論文を書くためには、だれが?いつ?何を?どのように?そして、それにより何が進展したのか?歴史を学ぶ感覚がとても重要です。論理的な文章を書くために国語も重要ですし、また英語も日常的に使っています。このように「面白い」「役に立ちそうだ」「楽しい」は色々なところに落ちています。見逃さないよう、主体的に、建設的に物事を見つめる習慣をつけましょう。

おすすめの書籍

君たちに伝えたい3つのこと―仕事と人生について 科学者からのメッセージ/中山敬一