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  • 天野 晃教授
  • Akira Amano
  • 生命情報学科
  • 研究室組織機能解析学研究室
  • 専門分野生体機能シミュレーション、心臓生理学
  • 担当科目プログラム言語3、プログラム言語4
    • 予防健康医学
    • 創薬
    • ビッグデータ
Q1研究の内容を教えてください。

 日本人の死因の中でも上位を占める心臓の病気は、心臓が持っている全身に血液を循環させる機能が低下、あるいは停止してしまう病気です。心臓の病気を理解するためには、心臓がどのように働いているかを理解することが大切であり、私の研究室では、古くから行われてきた心臓に関するたくさんのばらばらな実験結果を統合し、さらに心臓に関する新しい実験結果から得られる知見も含めて、心臓のモデルを計算機で再現する研究を行っています。実際の心臓のように動く心臓のモデルを構築することで、心臓病の治療や新規の薬物に対して、心臓がどのように振舞うかを予測することができるようになり、医学研究の効率化や創薬プロセスの効率化などを目指しています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 私自身は、病気の心臓をMRIなどの診断装置で計測することから心臓の研究を始めましたが、心臓も物理的に動いているのであれば、そのメカニズムを再現すれば動く心臓をモデル化することができて、モデルができれば、病気の治療や創薬に大きく貢献できるのではないかと考えました。昔は、生命現象はモデルが作れるほど簡単ではないと考えられてきましたが、実際に膨大な実験結果を整理すると、驚くほど正確に、モデルによってお生命の活動が再現できることがわかり、生命科学も、現代の化学や物理学のような発展を遂げる学問になると期待できることがわかります。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 高校生の頃から、何かに強い興味を抱いて、その方向に進もうと決めている人は多くないかもしれません。しかし、嫌いでないものであれば、詳しく色々な話を聞いて、その対象に関して調べていくと、自然と自分の興味の方向が出てきます。大学生活は、そういう興味を持てる対象を探す期間でもあります。幅広く、また、詳しく、最新の科学的な成果に触れる機会を作って、是非、自分が誇れる知識や発見を見つけてください。

おすすめの書籍

ドナルド・A.ノーマン 著『誰のためのデザイン? -認知科学者のデザイン原論-』