- 田中 秀和教授
- Hidekazu Tanaka
- 生命医科学科
- 研究室薬理学研究室
- 専門分野薬理学、神経科学
- 担当科目薬理学
- Q1研究の内容を教えてください。
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その昔、「こころ」は「心」と表されるように胸の真ん中にあると思われていましたが、現代人のこころは脳にあると思われています。それは何故でしょうか。こころや思考や記憶や行動を生み出す脳はいったいどんな仕組みを持っていて、それがたったひとつの受精卵からどのようにして作り上げられるのか、不思議ですね。実体としての脳は複雑かつ精緻な神経回路網からなりますが、その構成単位は細長い突起を伸ばした細胞(ニューロン)で、それらが手をつなぎ合う点(シナプス)では、カギとカギ穴の役割を果たす仕組みも使われています。ここに作用する物質すなわち薬が、不安やうつや認知症などに変化を与えることが可能になるわけです。
- Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。
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高校1年生のあるとき、脳の病気を患ったLouis Wainという画家の描くネコの絵が劇的に変遷していくのを見て、「人(自分)の脳を使って『ヒト』の脳の働きを理解することはできるのだろうか?」というへんてこな興味を覚えたのが、脳や神経を研究してみたいと思ったきっかけでした。
- Q3高校生へメッセージをお願いします。
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大学は既存の知を体系的に学ぶだけではなくて、未知の領域に踏み込んで誰も知らないことを発見したり、新たな価値を生み出す場でもあります。この大学が生み出す「価値」は、「知」や物質的なものに加えて、人材(皆さんのことです)が最も大切なものです。これらを通じて、我々は次世代の人類が安全で平和な世界に生きられるよう力を尽くしています。薬理学研究室では、こころや精神の神秘と、物質(薬)と生命がどのように関わっているのかという謎を解き明かすことで、価値を生み出したいと考えています。君も一緒に挑戦しませんか。
- おすすめの書籍
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神谷 美恵子 著『生きがいについて』