/file.jsp?id=516782
文字サイズ


  • 金子 光佑講師
  • Kosuke Kaneko
  • 応用化学科
  • 研究室有機材料化学研究室
  • 専門分野有機材料化学
  • 担当科目有機化学Ⅲ、有機化学実験、有機・高分子材料化学実験
    • 機能材料
    • 新物質
Q1研究の内容を教えてください。

 液晶ディスプレイは、テレビやスマホの画面でよく見られる技術です。液晶ディスプレイの仕組みは、画面の各部分(画素)に電場をかけて、細長い液晶分子の向きをコントロールし、光の通り具合を調整することで色や画像を作り出しています。 私はこの液晶分子の電場による配向コントロールを、力学材料に応用できないかを研究しています。液晶材料に電場をかけると、液晶分子が電場の方向に沿って整列します。この整列によって、液晶の流れにくさ、つまり粘度が変わります。電場をかけると液晶がより固くなり、電場を取り除くと元の流動性に戻ります。この現象は「電気粘性効果」と呼ばれます。私はこの技術を使って、新しいアクチュエータ材料の開発を目指しています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 私は小中学生の頃から理科、特に化学が大好きでした。資料集や図鑑に載っている内容を、実験や実習を通じて自分の手で体験できたとき、大きな喜びを感じました。子どもの頃、近所の友達と花火で遊んでいたとき、風で火が消えてしまいなかなか点火できなかったことがありました。その時、父がアルコールランプを取り出し、「消えない火」を初めて見て、花火以上に感動したことを覚えています。この経験がきっかけで「なぜ?」という疑問を持ち、「こうしたらどうなるのかな?」と考えるようになったのかもしれません。私の場合、興味の対象は結果的に化学でしたが、皆さんも好きなことなら何事にも挑戦できると思います。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 どんな分野でも、自分が心から関心を持ち、情熱を注げるものを見つけることが大切です。興味を持つことは、学びを深め、成果を上げるための第一歩です。また、多くの情報や周りの影響に惑わされることなく、自分の興味が本当にどこにあるのかを見極める力も重要です。一つ一つの挑戦を通じて、自分自身を見つめ直しながら、本当の興味と向き合い、成長していってください。