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  • 冨樫 祐一教授
  • Togashi Yuichi
  • 生命情報学科
  • 研究室生物計算研究室
  • 専門分野生物物理学、計算科学
  • 担当科目確率・統計
    • ビッグデータ
    • タンパク質
    • 数理科学
Q1研究の内容を教えてください。

 生きものやその集団が情報を処理する仕組みを、コンピュータの中で再現して理解しようとしています。 まわりの環境の情報を得て、何らかの判断をし、それに従って動く、といった振舞いは単細胞生物にもみられます。それはつまりコンピュータ(計算機)を積んだロボットと一緒で、何らかの「計算」をしているはずです。その中ではたらく分子レベルの「機械」から、生物集団の振舞いまでを研究対象にしています。こう言うとあまりに漠然としていますが、たとえば化学反応(分子の集団)と生態系(個体の集団)が同じ数式で表されたりするのが、数理的・理論的な研究の面白いところです。多数決でなく少数(の分子・細胞・個体)こそが大切な場合にも興味を持っています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 今あるようなパソコンが世にでてきたのは、わたしが幼稚園の頃です。さっそく興味を持ってプログラミングの勉強を始め、ゲーム開発者を目指したりもしつつ、中学生の頃からは漠然とですが新しい仕組みのコンピュータを作りたいと思っていました。ただ、どうすれば今のコンピュータを超えられるのかが分かるわけもなく、また(これは後から知ったのですが)その頃、人工知能研究は「冬の時代」に突入します。そんなこんなで大学に入ったあとで進路を情報系から徐々に変えて理論物理の研究室に入り、今日まで研究を続けています。ただ、心の底ではまだコンピュータを作るのをあきらめていないのだと思います。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 今のわたしの専門は生物物理ですが、実は大学受験の時の得意科目は地学・化学でした。では受験勉強が無駄だったかというと、意外とつながっていて役に立つことがあります。自然科学の「分野」はヒトがそう分けただけに過ぎません。また、ヒトも生物である以上、たとえば生物集団の振舞いを考えることは政治や経済ともつながっていそうです。受験に使わない科目も捨ててしまわず視野の幅を広げておくと、大学での学習・研究をより楽しめると思います。同じもの(たとえば石や木や空)を見ても他人と違った面白がり方をできると、お金のかからない趣味にもなりますし。

おすすめの書籍

Ron Milo, Rob Phillips 著「数でとらえる細胞生物学」