/file.jsp?id=516782
文字サイズ


充実した研究施設・設備

生命科学部には、質の高い研究を行える施設・設備が整っています。培養実験室、低温室、無菌室をはじめとする共同研究施設で、複数の教員と大学院生によるきめ細かな指導・サポートを受けながら、実験・実習を進めます。

単結晶X 線構造解析装置

結晶にX線を照射することで、分子の形や分子の並び方を調べる装置です。 分子の性質を理解するためには、分子の形を知ることがとても重要です。しかし、分子はとても小さい (1m = 10-9程度)ので顕微鏡などを使ってもその形を見ることはできません。この装置では、砂糖粒1個程度の小さな結晶にX線を照射することで分子の形を精密に調べることができます。

SR センター

SR(Synchrotron Radiation:放射光)センターとは、赤外線からX線までの様々な波長の光を生み出す光源(写真の赤いリング)を用いて、物質を構成する原子の配列構造やその中の電子の状態を調べることができる実験施設です。例えば、充放電している途中の電池や反応中の触媒材料、ディスプレイなどに用いられる蛍光体、金属錯体や生体関連無機化合物など、様々な有用物質が機能を発現するメカニズムの解明と材料の開発に用いられます。民間企業等を含む学内外の研究者や学生が利用することができる施設で、生命科学部では学生実験にも使用しています。

パルスレーザー

超短パルスレーザーとは、瞬間的に光るレーザーのことで、数十フェムト秒(1フェムト秒=10-15秒)という非常に短い時間のあいだだけ光ります。このようなレーザーを使うと、フラッシュで連続写真(ストロボ写真)を撮るように、非常に速い分子の運動を連続的に観測することができます。この分光装置は、超短パルスレーザーを利用して、化学反応がどのように起こるか(分子の構造がどのように変化するか)を測定するための装置です。

大量振とう培養機

生命現象を理解するため、また創薬などの応用研究のためには、生物の中で働いているタンパク質の性質を調べる必要があり、そのためには、タンパク質を大量に生産することが重要となります。本学では、大量にタンパク質を生産するための装置として大量振とう培養現を共通装置として有しています。

植物用恒温室

植物用恒温室では、主にシロイヌナズナなどの植物を生育しています。
室内はシロイヌナズナの生育に適した22℃に設定されており、土植えした植物や寒天培地を用いて生育できます。植物の表現型の観察や種子の収穫などに用います。

DNA シークエンサー

遺伝子の実体であるDNAに含まれるA、T、G、Cの塩基の配列を自動的に読み取ることができます。生命現象を遺伝子の働きから理解する研究や、遺伝子を工学的に利用する研究になくてはならない装置です。

質量分析計

タンパク質を構成するペプチド断片の真空中での行時間からその質量値を測定することで、試料中に含まれるタンパク質を同定(突き止める)することができます。分析の感度は極めて高く、同定に必要な試料の量は10億分の1グラム程度です。

MultiNA 電気泳動装置

MultiNAはオンチップ型の電気泳動装置であり、DNAやRNAを高感度、高精度に分離できます。分析するDNA、 RNAの種類に合わせてKitを選択することで、SNP解析、ゲノム編集株の選抜、微量DNAの検出、次世代シークエンサーのライブラリの品質管理など幅広いアプリケーションが可能です。

Amershamイメージャー

富士フイルム社とGEヘルスケア社で共同開発された、画像解析をする機器です。高性能CCDカメラが付いており、このカメラが、目には見えないわずかな光(化学発光)を高感度で検出します。このイメージャーを使えば、ウェスタンブロット法というタンパク質を分析する方法により、細胞内にある微量のタンパク質も検出することができます。

共焦点レーザー走査型生物顕微鏡 FV1000(オリンパス)

動植物の組織や細胞に存在する特定の物質を蛍光分子で標識することで、その細胞内分布や構造などを詳細に観察できる顕微鏡です。レーザー光源とピンホールで構成される共焦点光学系の特性を活かして、高いコントラストや解像度の画像を得ることができます。

セルソーター BD FACSAria™ III (BD Biosciences社)

細胞や細菌などの微小な粒状物質を蛍光分子で標識し、細い流路から高速で1つずつ滴下させて各液滴にレーザーを照射することで発する蛍光を検出する装置です。さらに、蛍光の強さから異なる電荷をもつ細胞集団を選別することにより、細胞の種類や性質を1つずつ詳細に解析することが出来ます。