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RBSセミナー・シンポジウム等

第17回RBSセミナー「DXの本質」

日時
2022年09月17日(土) 13:30~16:30
場所
立命館大阪梅田キャンパス(大阪富国生命ビル5階)+オンライン(Zoom)同時配信
ゲスト講師

今井 俊哉氏

Ridgelinez株式会社 代表取締役CEO

ゲスト講師

渡辺 美衡氏

カゴメ株式会社 取締役専務執行役員

コーディネーター
立命館大学大学院経営管理研究科 
鳥山 正博教授

レポート

2022年9月17日(土)に第17回RBSセミナーを梅田キャンパスでの対面とオンラインのハイブリッドで開催しました。テーマは「DX(デジタルトランスフォーメーション)の本質」でした。

DXがバズワードとなって久しいですが、単なる流行ではなくどんな企業も真剣に取り組まねばならない骨太なテーマであることは疑いの無いことです。ただその取り組みについては従来のIT化に毛の生えたレベルから業界をひっくり返すビジネスモデルを実現しているレベルまで様々です。各社が真剣に取り組んだ成果が見えるようになった今、DXの本質は何だったのかを改めて認識することに価値があると考え、このテーマで開催いたしました。

今井俊哉氏

まずはリッジラインズ(富士通のDX子会社)の社長今井俊哉氏よりDXとは何か、DXの成功事例・失敗事例について一つ目の基調講演をいただきました。DXとは競争優位を確立するために様々な対象(製品・サービス、ビジネスモデル、業務そのもの、組織、プロセス、企業文化・風土)をデータとデジタル技術という手段で変革すると定義した上で、スピードこそ重要、日本企業は3倍のスピードで意思決定しなければならないことを力説されました。成功事例・失敗事例の紹介とともに4X+T(Customer Experience , Employee Experience, Management Excellence, Operational Excellence + Technology)というフレームワークの説明があり参加者の頭もかなり整理されたと思います。

渡辺美衡氏

次にカゴメの専務執行役の渡辺美衡氏よりカゴメの場合のDXの実際の話についての講演です。基幹システム刷新プロジェクトがDXを進めるための地ならしとして重要であったことが紹介され、ボトムアップで進んだ様々なDXの事例が紹介され、今後のDX戦略について語られました。楽しくDXを進めること、イキイキ仕事ができることが一番大事というのが実際に全社を巻き込んでDXプロジェクトを行なった渡辺氏の最大の主張でした。言うなればトップダウン型の今井氏の話とボトムアップ型で実際に進めた渡辺氏の話の両面から話が聞けたのは非常に興味深かったと言えます。

最後のパネルディスカッション(モデレーター:鳥山)は思いがけずビジネススクールはビジネス倫理をきちんと教えよというアドバイスやDXへの勉強は実は大学時代の多変量解析の勉強が役立った発言などが飛び出すなど、非常にダイナミックな展開となり、フロアからの活発な質問とともに興味深いディスカッションの場になりました。