世界三大戦略コンサルティング会社の一つ、ベインアンドカンパニーのパートナーであり、東京オフィスの顧客プラクティスのリーダーであられる大越一樹様をお呼びして、「顧客愛起点のトランスフォーメーション」について講義いただいた。株主至上主義経営から、全てのステークホルダーへ貢献するという企業思想の流れの中で、先進各国のあらゆる業界で顧客回帰の動きが顕著であり、それは、デジタルの急速な進化の中で、デジタル取引基盤、データ、そしてAIを活用し、更に、対面との組み合わせで顧客のロイヤルティを圧倒的に向上させる競争に進化中である。それは、過去、現在の経験に元づく顧客満足を超えた、未来に向けた圧倒的な顧客支持を獲得することで、顧客から選ばれ続ける戦いに勝利することで、企業成長の成果を獲得する経営を要請する。こうした経営を行うためには、パーパスを顧客愛に設定し、かつ、顧客の圧倒的な支持を計測する指標体系（NPS）の経営システムを作ることを必要条件に、組織全体の大きなトランスフォーメーションが必要になる。日本、世界での成功事例なども取り混ぜ、考え方だけでなく、理論、エビデンス、実例を通じて、「顧客戦略」分野の最前線についてご講義いただいた。受講生からの質問が途切れることなく充実した時間となったと思う。