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2025.03.24

2024年度学位授与式を挙行しました

2025年3月20日(木・祝)に本学大阪いばらきキャンパスにて、2024年度秋学期経営管理研究科学位授与式を執り行いました。

学位授与会場において、経営管理研究科教授陣やご家族が見守る中、牧田研究科長より、78名の修了生に経営修士(専門職)の学位記を授与しました。
続いて研究科長が祝辞を述べ、標準修業年限にて優秀な成績を修めた修了生3名と立命館大学大学院経営管理研究科院生論集掲載者3名に表彰状と記念品を贈呈しました。最後に、最優秀成績者より2年間の学修を振り返っての代表挨拶があり、学位授与式を終えました。
修了生の皆さんの今後の活躍を心よりお祈りいたします。

以下、本研究科の研究科長からの祝辞を掲載します。

修了生の皆さんへ(研究科長祝辞)

本日、78名の皆さんに「経営修士(専門職)」の学位記を授与しました。皆さんは、晴れてMBAホルダーとなられました。心よりお祝い申し上げます。

皆さんがRBS立命館大学ビジネススクールに入学されたことは、大きな決断だったと思います。この2年間、仕事や家庭との両立に苦労しながらも、学び続ける姿勢を貫かれたことに、深く敬意を表します。決して容易ではなかった道のりを乗り越え、今日この日を迎えられたことは、皆さんの努力の賜物です。また、その挑戦を支えてくださったご家族や友人、職場の方々への感謝の気持ちを、どうか忘れないでください。

さて、米国では年間10万人のMBAが輩出されていますが、日本では約2500人と、まだまだ少数です。しかし、その数は着実に増えており、ビジネスの専門知識と実践的スキルを兼ね備えたビジネスリーダーの重要性はますます認識されています。RBSで培った学びと経験に誇りを持ち、それぞれのフィールドでビジネスを創造し、課題解決に取り組んでいただきたいと願っています。

ここでご報告したいことがあります。RBSは、ビジネス教育の国際認証機関であるAACSBの認証取得に向けてスタートを切りました。立命館大学は現在、次世代研究大学を目指し、研究・社会実装の強化に取り組んでいます。この国際認証取得への挑戦は、RBSが名実ともに次世代研究大学にふさわしいビジネススクールとなることを意味しています。教育研究力の強化に取り組み、RBSブランドの向上に取り組んでいきます。

ところで、皆さんが入学された2023年4月は、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に薄れ、社会が正常化に向かおうとしていた時期でした。2日間にわたって新入生オリエンテーションを対面で開催し、入学を祝して懇親会を実施できたことは、私にとっても昨日のことのように思い出されます。しかし、この2年間で、世界のビジネス環境は大きく変化しました。

とくに、国際政治経済リスクの高まりとビジネスへの影響に注目する必要があります。ウクライナ戦争の長期化は、資源・エネルギー価格の不安定化を招き、食糧供給にも影響を与えています。さらに、イスラエル・ガザ戦争やイラン・イスラエル間の緊張の高まりにより、中東情勢はますます不透明になっています。

それだけでありません。世界では2024年時点で、59の紛争が起きています。憂慮すべきことは、争いの解決に向けてリーダーシップを発揮しなければならない大国において自国第一主義の潮流が強まっており、ビジネスの遂行にも大きな影響を及ぼしつつあることです。

世界人口が80億人を超える今、私たちは、分断や対立を乗り越え、持続可能な発展という共通の課題に取り組む必要があります。気候変動対策は企業にとって避けて通れない課題です。脱炭素化をはじめとするグリーントランスフォーメーション(GX)への対応が、企業の存立基盤を築き、持続可能性を左右する重要な要素となることは間違いありません。パーパスの再定義を含めた、企業経営の抜本的な変革が求められています。

さらに、テクノロジーをめぐる競争も激化しています。生成AIやデジタルトランスフォーメーション(DX)の進化は、ビジネスのあり方を根本から変えつつあります。また、半導体の確保が、ビジネスの遂行を左右し、企業のみならず国の競争優位を決定づける要素となっています。さらに、各国でデータ保護規制が強化されようとしています。

こうした変化に対応し続けるためには、学び続ける姿勢が求められます。RBSでの2年間で培った学ぶ力を最大限に活かして、世界で起きていることを洞察しつつ、自身の仕事やビジネスにおいて適切に対処されることを期待しています。

RBSは、多様なバックグラウンドを持つ仲間とともに学び、互いに刺激を受け合いながら成長することを重視してきました。異なる視点や価値観が交わることで、新たな価値が生まれます。皆さんが築いたネットワークは、今後のキャリアにおいてかけがえのない財産となるはずです。どうか、このつながりを大切にし、共に学び続け、成長し続けてください。

創造と挑戦は、今日が終わりではなく、ここからがスタートです。困難な時こそ、「自由と清新」(Freedom and Innovation)を建学の精神とする立命館で学んだ皆さんの出番だと心得てください。皆さん自身の手で、新しい未来を切り拓いていくことを、心から楽しみにしています。「未来を信じ、未来に生きる」というフレーズを心に刻んで、これからの人生を歩んでいってください。

みなさんの行く手が極まることなく、また幸多きことを、そして、今後の大いなるご活躍を心より祈念して、新しい門出へのお祝いの言葉をしめくくりたいと思います。改めて、修了まことにおめでとうございます。

2025年3月20日

立命館大学ビジネススクール
(大学院経営管理研究科)
研究科長 牧田 正裕