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第19回全日本女子ウエイトリフティング選手権大会 女子69L級 優勝
第6回全日本大学対抗女子選手権 女子75L級 優勝
第4回東アジア競技大会 女子69L級 5位(日本新記録)

高校時代から重量挙げを始め、着実に記録を残してきた斎藤里香さん。大学生活最後となる今期の大会では、日本一・日本新記録更新という見事な成績を収めながらも、その結果に甘んじることなく、早くも次のステージに向けてまい進します。自らを負けず嫌いと言う斎藤スタイルを築き上げてきたものは…。

「日本一にしてやる」と言われて

重量挙げとの出会いは、中学生のころでした。中学時代は、陸上部に所属していて、練習の一環としてウエートトレーニングをしていました。そのときの先生の紹介で、高校の重量挙げ部の先生と知り合い、「日本一にしてやる」と声をかけられたんです。自分にもそんな大きな可能性があるのかと思い、高校に入って本格的に取り組むようになりました。次第に記録が伸びて国際大会にも出場できるようになり、自然に重量挙げにのめりこんでいきました。幸運にも高校3年生のときにギリシャで行われた世界ジュニア選手権大会でメダルを獲得。今度はオリンピックに出場して、もう一度この場所に戻ってきたい…。その頃から、自然にオリンピックを意識するようになりました。

辛い怪我がステップアップのきっかけに

大学では、アテネオリンピックを目標に取り組んでいました。しかし1回生の冬に右のすねを疲労骨折してしまい、手術を受け、2回生の秋ごろまでリハビリの毎日が続きました。試合はもちろん、練習も歩くこともできない辛い時期でしたが、ここで挫折したら「強かった」選手で終ってしまうと思いました。オリンピックに出たいという想いと支えてくれた先生、トレーナー、家族、友人のおかげで怪我を克服することができたのだと思います。

それまで、ただがむしゃらにこなしていた練習でしたが、その怪我がきっかけで、どうしたら体に負担をかけずに効率よくバーベルを持ち上げることができるのか、からだの仕組みを意識して競技を考えられるようになりました。怪我で終わる選手にはなりたくないという思いが、結果的に自分を強くしてくれたのだと思います。

重量挙げは、自分との戦い

まったく持ち上げることのできないバーベルをいかに克服していくか、それを考え、競技に生かしていくことで「考える力」が身についたと思います。最小限の負担でバーベルを持ち上げるように試行錯誤した末、それが成功したときは達成感でいっぱいです。それが重量挙げの魅力ですね。

どのスポーツにも言えることですが、特に重量挙げは自分自身と向かい合う競技です。バーベルを持ち上げるとき、少しでも「ダメ」と思ってしまうと、それで終わり。恐怖心が先立ってバーベルを持ち上げることはできません。どの大会でもバーベルを持ち上げるその瞬間まで「絶対できる!」とつぶやいて自分に暗示をかけながら臨んでいます。そういう意味では、7年間培ってきた精神力が今シーズンの結果につながったのかもしれません。

日本一は、夢までのステップ

今シーズンは調子もよく、全日本選手権大会で優勝、東アジア競技大会でも日本新記録を更新することができました。成功率もよく、自分の記録が更新できたことには満足していますが、今シーズンの目標としていた記録(スナッチ95kg、クリーン&ジャーク120kg)に至らなかった点は心残りです。ただ、大会を通して、北京オリンピック出場のための目標記録(スナッチ100kg、クリーン&ジャーク130kg)も無理な目標ではないと実感、自分の課題を見定める貴重な経験になりました。夢は、北京オリンピック!まずは、目の前の目標を着実にクリアすることで、一歩一歩オリンピックに近づいていきたいと思います。

「スナッチ」バーベルを床から頭の上まで一気に挙上する
「クリーン&ジャーク」一度肩の高さまで挙げてから頭の上まで挙げる

いつまでも強いリフターでいたい

卒業後は、金沢の高校で働きながら重量挙げを続け、大学時代に果たせなかったオリンピック出場を目指します。あきらめたらそこで過去の人になってしまいます。私は、過去形ではなく現在進行形の「強いリフター」でありたいと思っています。その後のことはまだ考えていませんが、今まで重量挙げ一筋だったので、留学など他のことにもチャレンジしてみたいです。ひとつのことをやり遂げたときに、またやりたいことが見つかると思います。立命館大学では様々な活動に取り組んでいる学生が多いので、みなさんにも自分で選んだ道を突き進んでほしいですね。

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