ランキングを見ると、学生のみなさんが英語について問題意識を持って取り組んでいたり、就職を考えるにあたり、社会情勢に関心を持っておられるのがわかりますね。
また、ランキングには入っていないのですが「重力ピエロ」などの著者として有名な伊坂幸太郎さんの小説は学生に人気がありますね。街の書店よりは、大学生協内のほうが売れているような気がします。伊坂幸太郎は、若い世代の友情を描いたり、読者が「こうなってほしい」と思うような結末をラストに演出してくれる。そういう意味では裏切らない作品が多いと思います。また、2008年度は、東野圭吾さんの年といっても過言ではありませんでしたね。
本格ミステリーから恋愛まで幅広いジャンルを書ける作家であり、またテレビドラマや映画との相乗効果もあって、学生から大人まで多くの人の支持を得ていたようです。
女性作家では、村山由佳さんも人気がありましたね。生きていく上で大事にしたい「真っ直ぐで純粋な気持ち」を伝えるのがうまい作家で、男子学生も本を購入していく姿を目にしましたよ。

また、J・Kローリングさんの「ハリーポッターシリーズ」は新刊が発売されるたびに、平均300冊ほどは売れています。年代を超えて、皆に愛される本だと言えますね。特に昨年7月に発売された「ハリーポッターと死の秘宝」は最終巻ということもあり、「これで最後」だと思うと寂しさも感じます。読者にも売り手である店側にとっても「大事にしたい本」だと言えるのではないでしょうか。
これらを総合すると、学生はミステリーのスパイスが効いた本が好きな傾向にあるのではと思いますね。「純情・青春・率直さ」のなかにも現実には起こりえないような驚きを 求める。そのように感じました。学生のみなさんには、たとえリンクショップでなくても「本屋には通ってほしい」という気持ちがありますね。
今はWEBで本が読める時代になってきていますが、紙媒体から得られる「深くて楽しい世界」を大切にしてほしいと思います。多読をするのではなく、まず本屋に行き、自分の感性を信じて、手にとった本に向き合ってもらいたいですね。
リンクショップでは学生みなさんのステップアップをサポートする就職活動関係の本や語学書、そして教科書も揃えているので、ぜひ利用してもらいたいと思います。
また不定期で1ヶ月に1度、リンクカフェテリアで「ブックカフェ」を開催しています。
本の好きな人なら誰でも会に参加できます。また興味のある方は1度覗いてみて下さいね!

※「ブックカフェ」情報はリンクスクエア・ユニオンスクエアにポスターなどでお知らせしています!
取材・文/犬塚直希(経済学部3回生)