LEARNING
多様化、複雑化が進み、新たな問題・課題が山積する現代社会。
これらの課題を解決するため、医療、教育、メディア、コミュニティ、司法…、社会の
さまざまなシーンにおける新たなアプローチとして「心理学」が活用されはじめています。
総合心理学部では、人間を総合的に探求することを目指して、
心理学と多様な隣接分野に出会う、従来の心理学教育とは一線を画した学びを展開。
多様化する社会で活躍するために必要な多様な人間観の獲得を目指し、人に、社会に、生きる「知」を学びます。
2021年度からの
新カリキュラムで、
ユニット制の
導入による「進路」を
見据えた履修モデルで学ぶ
従来のカリキュラムで、コース別に存在していた必須修得単位の縛りをなくし、基礎ユニット、外国語ユニット、専門科目内の3ユニット(認知・行動ユニット、発達・キャリアユニット、社会・文化ユニット)、アドバンス科目内の4ユニット(英語アドバンスドユニット、研究法アドバンスドユニット、プロジェクト研究ユニット、特殊講義ユニット)、小集団科目内の2ユニット(実験・実習ユニット、演習・卒業研究ユニット)の区分けにより、基礎・応用・臨床の基本的分野をバランスよく、かつ、自らの目指す進路を見据えて、科目群内で自由に履修することが可能となりました。
4つの専門ユニット
認知・行動ユニット
心のはたらきと行動の仕組みを
実証科学で探求する
人の心のはたらきと行動の仕組みについて、実験的方法を用いて量的なデータを用いて、科学的に探求し、人間そのものの理解を深めます。
「知覚心理学」「認知科学」
「応用認知心理学」 など
人間がどのように環境を認識し、情報を記憶し、判断や思考するのかを学修。
「学習・記憶心理学」
「行動分析学」 など
生物学的な背景を踏まえて、動機の形成や学習の過程を考察。
「応用行動分析学」「色彩論」
「認知行動療法論」
心理的諸問題に対処するための環境を適切にデザインし、実践的に介入する方法を学修。
発達・キャリアユニット
乳児期から高齢期まで
各発達段階を捉えるとともに、
組織やキャリア形成について学ぶ
乳児期から高齢期まで人間の発達について生物学的次元から社会・文化的次元までさまざまな知識を獲得し、
発達のメカニズムを学修するとともに、組織論やキャリア形成といった社会のメカニズムを高度な統計手法や行動観察により解き明かします。
「乳幼児心理学」「児童心理学」
「青年心理学」「中高年心理学」 など
各発達段階における人間の特徴について深く学修。
「教育・学校心理学」
「学校カウンセリング論」
「発達臨床心理学」 など
学校や家庭、地域での臨床的発達支援についての知識・技術も修得。
社会・文化ユニット
社会の現代的な対立や問題を
心理学から解決する
自己と他者の関係といった身近な対人関係から、地域やグローバル社会で発生する紛争問題までさまざまな人間関係における問題とその解決、その他メディア、ジェンダーなどについて、フィールドワークや⾏動観察法、会話の分析などを⽤い、心のはたらきと行動の仕組みをひも解きながら学修します。
「実験社会心理学」
「感情人格心理学」 など
社会の中での
人間の行動を分析。
「メディア心理学」「司法・犯罪心理学」
「コミュニティ心理学」
「文化心理学」 など
学校や家庭、地域での臨床的発達支援についての知識・技術も修得。
アドバンスドユニット
「英語」「研究法」「プロジェクト研究」
「特殊講義」の4つのアドバンスドユニット
身につけた基礎専門知識を研究に発展させるための手法を学びます。「英語アドバンスドユニット」は、1.2回生で身につけた英語力を継続的に発展させます。「研究法アドバンスドユニット」は、統計法や研究法をさらに踏み込んで学びます。「プロジェクト研究ユニット」は、プログラミングや⽂献の講読など、学⽣が各教員の専⾨的な研究や、海外プロジェクト等に参加し、研究の実際を体験します。「特殊講義ユニット」は、時事のトピックを取り上げます。
英語アドバンスドユニット
「海外フィールドスタディ」
「専門英語」
研究法アドバンスドユニット
「量的研究法」「質的研究法」
「心理学データ解析法」
プロジェクト研究ユニット
「プロジェクト研究」
特殊講義ユニット
「総合心理学特殊講義」
総合的な人間理解を探求する
心理学とは、人間の心と行動を多角的な視点から探求する科学です。総合心理学部では、特に人文科学・社会科学などにおける心理学と隣接する専門分野の教育に関わる科目は、学部共通の専門科目として位置付けています。
「現代人間論」や「人間観の探求」といった科目で、哲学・思想分野と政治学分野に関わる分野を学び、「人間」についての総合的理解の基礎を養います。また「家族と人間」「行動経済論」「組織と人間」「組織行動論」などを通して、「家族」や「組織」、経済現象を心理学的な視点から理解するほか、社会科学や人文科学の幅広い教養・知識を修得します。これらの学びは、一般社会でキャリアを重ねるうえで必要な素養ともなります。
多角的に人間を見つめる「目」を養うこと、それが、心理学の専門性を磨いていく根幹となり、多様な人間観を獲得することにもつながっていきます。
問題解決型学習(PBL方式)など
多様なアクティブラーニング
通常の講義形態とは異なり、学生自ら課題を見つけ、調査・研究を通じて解決し、論文作成や発表・議論につなげる少人数制のプロジェクト型学習を実施。また、実験・実習、地域や臨床現場と連携したフィールドワークなど、アクティブに学ぶことを通して、深い納得を伴う実践力を養います。
英語運用能力・
情報発信力を身に付ける
公認心理師や臨床心理士などの心理専門職を目指すうえで必要となる教育が充実。企業や臨床関連施設で活躍する方々から学ぶフィールドワークを通じて、臨床実践のあり方を学び、適性を知るとともに、カウンセリング面接、グループ面接、認知行動療法、家族療法などをロールプレイで体験して具体的な技法や知識を学びます。
総合的な人間理解を探求する
心理学を幅広く学び、さらにより専門的な知識を身に付けることで、研究者や、心理専門職である公認心理師、臨床心理士などのスペシャリストへの道も拓けます。
3回生の「臨床・実践演習(心理演習)」(※)では、医療、司法、教育機関の臨床関連施設、企業や社会福祉施設で活躍されている方々から学ぶフィールドワークを通じて、臨床実践のあり方を学び、適性を知ります。そのうえで、4回生の「臨床・実践フィールドワーク(臨床実習)」(※)では、カウンセリング面接、グループ面接、認知行動療法、家族療法などをロールプレイで体験して、具体的な技法や知識を学びます。また、大学院へ進学することにより、新たな国家資格として創設が決定した「公認心理師」や、「臨床心理士」を目指すことができます。
※履修には条件がございます。