HIROI Ryoichi
家庭裁判所調査官として18年間、非行少年の更生を援助する少年事件と、離婚や児童虐待などの家族の紛争解決に関与する家事事件に携わってきました。私の専門は、そうした臨床実践に基づき、犯罪や非行(いじめ問題も含む)、虐待やDV(家庭内の暴力問題)など、「法」と「心理臨床」の交差領域に立ち上がる諸問題の解決のために、法的機能と臨床的機能の両者を架橋してアプローチをする「司法臨床」の構築を研究しています。
さらに、「司法臨床」によってさまざまな加害者/児をケアする「加害者臨床」の方法について研究しています。この2,3年はストカー問題について集中的に取り組んでいます。
田舎生まれ育ちの私は、高校に進学してはじめて友達と「喫茶店」に行きました。かなり緊張しながらメニューを見ていると、悪友が「ヒロイ、この店のウィナー・コーヒーはうまいぞ。何せ、ビーフ100%だからな」とすすめました。本気に期待していた私の前に置かれたコーヒーは、何やらクリームが浮かんでいるだけでした。思わず私はウェイトレスさんに、「すいません。ウィンナーが1本も入っていませんけど…」。
大学時代の私はジャーリスト志望で、4年間NHKでカメラマンの補助として取材に飛びまわっていました。土砂崩れで村全部が埋もれた現場では、自分が無に帰してしまう感覚に襲われました。あとは体育会バドミントン部で走り回り、徹夜麻雀(当時の大学生の定番)に明け暮れていました。
“お化け”に興味があったからです(今でもそうです(笑))。一昔前の田舎では、狐や狸が人を化かすということは当たり前のことでしたし、婆ちゃんや爺ちゃんは里山でよくツチノコに驚かされていました。今でも、あちらこちらの山奥で渓流釣りをしていると不思議なことをよく体験します。
こうしたことは精神医学等でかなり解明されることですが、未知の部分のグレーゾーンがあります。その近接領域へのアプローチとして、やまだようこ先生はフォーク心理学を提唱しています(やまだようこ編著『この世とあの世のイメージ:描画のフォーク心理学』新曜社 2010)。
大学時代はまさに“ザ・青春!”です。
四年間の密度の濃い時間と空間の体験は、みんなの人生の礎になります。
何でもいいから一生懸命に取り組んでください。