KITAOKA Akiyoshi
おもに知覚(perception)の実験心理学的研究をしています。神経生理学(脳科学)的研究をすることもあります。研究対象は錯視(visual illusion)が多いです。錯視のデザインもしています。
21世紀に入ってインターネットが急速に普及した時、錯視をデザインする技能を利用して、立命館大学のサーバーから大量の錯視コンテンツをサイバー空間にアップし、錯視の認知度の向上に貢献しました。
特に、「錯視といえば静止画が動いて見える錯視が頭に浮かぶ」という状況を作り出したのは私の功績(?)です。現在も、色の錯視、動きの錯視、形の錯視など、いろいろな錯視について研究を進めています。
私は生物学の学部学科の学生でしたから、理系の学生でした。もっとも、こころの中では高校生の時から心理学に魅了されていましたので、大学院に進学する時に心理学に鞍替えしました。
もちろん、そのために学部の時から心理学の授業をたくさん受講しましたよ。とはいえ生物学の学生なので、大学の近所の池でザリガニを釣ってきて電気生理学の実験(神経活動の測定)をしたりしていました。
私は世間知らずで(今もそうですが)、あまり将来のことなど考えずに能天気に学生生活を送ったと記憶しています。ひとことで言えば、まじめな学生でした。
心理学の大学院で博士号を取得し、神経科学の研究所で脳の研究をしていた1995年頃に、動物に見せる視覚刺激として錯視が使えないかと、知覚心理学の研究を始めました。
私は経歴としましては、大学学部は生物学、大学院は心理学、最初の就職先は神経科学(脳科学)ですから生物学、今の勤めは立命館大学総合心理学部(2016年3月までは文学部心理学専攻)ですから心理学、と両者間を行ったりきたりしていますが、こころの中では一貫して心理学のアイデンティティを保ってきました。
つまり、現在の専門分野を志したのは高校の頃ということになり、そのきっかけを今や特定することは難しいのですが、「こころを科学的に知りたいし、自分にはできる」と当時から確信していました。
勉学に励んでください。必ず役に立ちます。
知識量は多い方が運用能力も高まります。
ガリ勉(もしかして死語?)はよいことです。
注意するべきことは、「社会の役に立つ」などと
甘いことをアピールする分野の知識は特定の狭い範囲でしか
役に立たないことが多いので、あなたが本当にそれを必要とするまでは、
何の役に立つのかわからないような一般的な知識(心理学とかw)に
まんべんなく接して吸収しておくことを心がけましょう。
教養とは高い所に水を上げたようなものです。
趣味には打ち込むよう。友人は大切にするよう。