TAKAHASHI Kohske
認知心理学という分野が専門です。物を見ること、音を聞くこと、顔を覚えること、表情から気持ちを読み取ること。あまりにも当たり前に行なっているので普段は気づきませんが、よく考えてみると不思議な「なぜ?」がたくさんあります。実験という研究手法を通して、このような認識のメカニズムを解き明かしたいと思っています。
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」とは19世紀のフランスを生きた画家ポール・ゴーギャンによる絵画のタイトルです。「人間の認識」という不思議な現象から、このゴーギャンの問いに迫りたいという野望をもって日々研究しています。
大学生の頃は、将来のことも考えず、ろくに勉強もせず、その日その日にやりたいことをやって過ごす日々でした。このような生活は全くおすすめしません。ですがその頃、人間や社会を見る自分なりの視点というものが培われたように思います。多くの素晴らしい人たちと出会えたと思います。全くおすすめはしませんが、今の自分にとってはかけがえのない財産です。
もともと「人間」に興味がありました。大学生の頃は哲学的なことを学んでいましたが、コンピュータやプログラミングが好きだったので、人間のことをコンピュータのような情報処理という視点から理解したいと思ったような記憶があります。ちょうどオブジェクト指向というプログラミングの考え方が流行り出した頃で、今からすれば1世代前の人工知能と人間の認識や思考の関係についてオブジェクト指向の概念を使いながら考えているうちに、認知心理学という専門分野に辿り着いたように思います。ただし全て曖昧な回顧的記憶なので、もしかしたら全然違う経緯だったかもしれません。
世の中にはさまざまな環境、さまざまなモノの見方、
さまざまな考え方があります。
皆さんはこの先、自分とは異なるさまざまな人々と出会うと思います。
皆さんが動き出せば、世界中の人々と直接つながることができる時代です。
自分とは異なる人々との関わりは、皆さんに新しい知をもたらし、
皆さんの視野を広げてくれます。
勇気と敬意を持って、さまざまな人々との関わりを楽しんでください。
ここ立命館大学総合心理学部にもさまざまな学生、さまざまな教職員がいます。
皆さんがこの中に加わってくれることを、楽しみにしています。