総合心理学部・人間科学研究科の教員・学生が日本社会心理学会第67回大会に参加
2026年9月12日と13日に、日本社会心理学会主催の学術大会が開催されました。総合心理学部・人間科学研究科からも教員・学生が参加・発表しました。本記事では、大会に参加した博士課程学生による参加報告を紹介します。
大学院に進学する以前、私にとって「学会」は少し遠い存在でした。研究者が自分の研究を発表し、参加者がそれを聞く場所だと思っていました。実際に社会心理学の学会に参加してみると、想像していたよりも人と人とのやり取りが活発な場所でした。特にポスター発表の会場では、発表者の説明を聞いた人がその場で質問し、そこから話が続いていきます。数分で終わることもあれば、一つの話題について長く話していることもありました。
今回の社会心理学学会では、立命館大学大学院人間科学研究科からも複数名の大学院生が発表しました。私にとって、普段は同じ大学で学んでいる大学院生が、自分の研究について他大学の研究者と話している姿を近くで見るのは初めてでした。例えば、博士後期課程の学生の一人は、人が死を意識したとき、自分が大切にしている文化的な価値観への態度がどのように変わるのかを研究していました。今回の研究では、特に個人の「自律性」との関係に注目していました。タイトルだけでは内容が少し分かりにくかったのですが、説明を聞くことで、どのような問題を扱っている研究なのかが分かりました。発表者はポスターを使って研究内容を説明し、質問が出ると、その内容に応じて説明を補っていました。また、質問をきっかけに話が広がっていく様子が印象に残りました。
発表を終えた学生にも少し話を聞きました。学会で先生やほかの研究者から意見をもらうことは、自分の研究を考え直すうえでとても参考になったそうです。また、参加する前は学会に対して少し緊張するイメージがあったものの、実際に参加してみると思っていたほど緊張することはなく、研究について率直に話すことができたと話していました。
会場で見た発表の中には、今の自分では十分に理解できないものもありました。例えば、縦断研究で交差遅延モデルを用いた研究もあり、その場では分析の仕組みまで十分に理解することはできませんでした。分からない内容に実際に触れたことで、自分がまだ知らないことの多さを改めて感じました。同じ社会心理学の中でも、研究テーマや使われている方法にはかなり幅があり、自分が普段触れている範囲は、そのごく一部にすぎないのだと実感しました。
私は、人間の知識は一つの円にたとえられると考えています。知っていることが増えると円は大きくなり、その分、まだ知らない部分と接するところも増えていきます。今回の学会では、その「知識の円」の境界に少し触れたような気がしました。会場に並ぶポスターは、それぞれ非常に具体的な問題を扱っていました。研究者はそれぞれ異なる方向から、その境界の先にあるものを探究しています。今回、実際にその場に立ち、発表者と参加者が研究について話している様子を見ることで、学会という場所を以前よりずっと具体的にイメージできるようになりました。(執筆:CHEN Changyu)
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