KAMISHIMA Yuko
正義について研究しています。正義にかなった社会のあり方を説明するさまざまな理論の妥当性を検討することに加えて、正義にかなった社会における人間のあり方を探求しています。
高校を卒業してすぐ留学したアメリカの大学では、とにかく卒業するためにひたすら勉強していましたが、空き時間は大学の食堂でアルバイトをしていて、振り返ってみれば卒業できたことよりも、卒業間近にアルバイト先から「月間優秀学生従業員賞」を受賞し、賞状と20ドルの食事券をもらったことの方が嬉しかったかもしれません。卒業後のことは卒業してから考えました。
学士入学をした日本の大学でも同じで、アルバイトは主に法律事務所でしていました。訴状をタイプしたり、裁判所にお遣いに行ったりするのが興味深く、大学院に進学してからも続けていました。時間に制約のある方がやる気がでる学生時代でした。
学生時代、発展途上国から来ていた留学生の発言を受けて、自分の選択によらない格差の中には不正義と言えるものがあるということに、気づかされました。
私には何ができるのか、何をしなければならないのかを模索するなかで、経済開発よりも社会正義の方が重要ではないかと考えるようになり、他方で制度に加えて人間の道徳的行為に関心を持つようになり、現在の専門分野に至りました。
大人になるということは繊細さを失うことかもしれませんが、
自己肯定感を得るための新たな切符を手にすることでもあります。
大学はいろいろな人がいて楽しいです。
専門の勉強や研究もさることながら、豊かな教養を身につけることもできます。
ぜひあなたの潜在能力を高めに来てください。