『にんげんをかえせ』上映会及びシンポジウム ―10フィート運動と戦争体験の「継承」を考える―

日時
3月26日 13:00~15:30
場所
対面
プロジェクト名
グローバル化と地域の多様性(diversity)
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     開催日時     

2023年3月26日(日)13:00~15:30 (延長の場合も16:00には終了予定)


     会場     

衣笠キャンパス平井嘉一郎記念図書館1階 カンファレンスルーム


  報告タイトル  

『にんげんをかえせ』上映会及びシンポジウム―10フィート運動と戦争体験の「継承」を考える―


  登壇者 

■大月功雄(立命館大学国際平和ミュージアム)
「沖縄戦1フィート運動の経験史―フィルムがひらくもの」(仮)

 ■花田史彦(立命館大学ほか非常勤講師)
「映画評論家たちの反戦・反核運動―岩崎昶から佐藤忠男へ」(仮)    

 ◆ 司会者:鈴木裕貴(立命館大学人文科学研究所客員協力研究員)


  スケジュール  

13時~    企画趣旨説明(鈴木)
13時10分   『にんげんをかえせ』上映
13時30分   10フィート運動と時代背景の概説(鈴木)
14時      休憩
14時10分   討論者発表(大月・花田)
15時10分   質疑応答など


   報告概要  

 広島・長崎への原爆投下から75年以上が経過した。被爆者の高齢化が進む中、原爆被害を克明に記録した当時の写真や映像など、いわばヒトに代わる広義のモノ資料は、今日において改めてその重要度を増している。
 本企画が焦点を当てる「10フィート運動」は、これらの資料群が今日にまで遺されてきた歴史過程において、最も重要な役割を担った運動の一つである。1980年代、一人10フィート分(約3000円)の募金を呼びかけ開始されたこの運動は、米国立公文書館に死蔵されていた8万5000フィートの米軍記録映像を買い戻し、それらを再編集した3部作映画『にんげんをかえせ』『予言』『歴史』を世に送り出した。原爆の「効果」を測定するため撮影された映像は、戦後40年近く経ち、「平和」「反核」の記録資料として人びとの目に触れられることとなったのである。
 本企画は、この運動に関わった映画人たちの視点(岩崎昶・佐藤忠男ら)、また他地域の事例(沖縄1フィート運動)などをふまえ、この運動が同時代に有した意義と課題を多面的に再検討する。同時に会場において『にんげんをかえせ』を上映し、今日の「継承」をめぐる議論にどのような問題提起が可能か、広く討議を試みていきたい。


  共催  

立命館大学人文科学研究所 重点プロジェクト「グローバル化と地域の多様性(diversity)」
本企画は公益財団法人ヒロシマ平和創造基金「ヒロシマピースグラント2022」の助成事業です。


   主要業績  

大月:「戦争映画批評の時代―岩崎昶、あるいは批評の可能性について」(『社会文化研究』24号・2022年)、「総力戦体制と 戦争記録映画―亀井文夫の日中戦争三部作をめぐって」(『年報・日本現代史』23号・2018年)など 

花田:「戦後の木下惠介と戦争」(筒井清忠編『昭和史講義【戦後文化篇】(下)』筑摩書房・2022年)、「社会を変える映画論の射程―映画評論家・岩崎昶の「大衆」観を中心に」(『マス・コミュニケーション研究』92号、2018年)など

鈴木:「映像の中の「証言者」―10フィート運動と1980年代の被爆者たち」(『広島平和研究』10号・2023年予定)、「「市民」が描いた原爆の絵」(『立命館大学人文科学研究所紀要』127号・2021年)


   その他   

参加無料・事前申込不要


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お問い合わせ先:鈴木裕貴(22v00392@gst.ritsumei.ac.jp)