ワークショップ「対話の促し」

日時
1月26日
場所
立命館大学衣笠キャンパス 平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルーム
プロジェクト名
間文化現象学と暴力からの人間存在の回復

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    開催日時      

2020年1月26日(日)13:00~15:30


   主催(共催)  

立命館大学 間文化現象学研究センター (立命館大学 人文科学研究所)


  プログラム 

(13:00~14:00)

p4c(哲学対話実践)


(14:10~15:10)

中川雅道氏(神戸大学附属中等教育学校)

佐藤勇⼀氏(福井工業高等専門学校)


(15:10~15:30)

質疑応答


(概要)

p4c (Philosophy for Children〔子どものための哲学〕) とは、アメリカの小学校に哲学を導入するために、1970年代にマシュー・リップマン(1922-2010)によって開発された対等に発言できる環境を実現するための工夫が施されている教育方法のことであり、現在では世界各地の国や地域で実践されている。
 中川雅道も神戸大学附属中等教育学校においてハワイスタイルのp4cを日々実践し、近年では生徒たちと障害を有する共同研究者たちとともに対話を行っている。佐藤勇一は、2018年に中川をファシリテーターとして招いて、福井工業高等専門学校におけるp4cの初実践をし、その後、授業内にてp4cを取り入れ始めている。p4cはその対話の授業時間にとどまるものではなく、その後も持続して再考を促し、対話の実践者や参加者だけでなくさまざまな人を問いに巻き込んでいく渦動力をもっている。現在では、日本でもさまざまな校種で、また学校に限らずさまざまな場所でそれぞれに工夫された取り組みが行われており、中川や佐藤の実践はそのひとつにすぎない。
 本ワークショップは、まず参加者にp4cに参加してもらい、実際に「対話の促し」を体験してもらいたいと考えている。 その後の発表では、対話がさまざまな対立を巻き込みつつさらに探究を促すものであることを発表者がそれぞれの経験とともに論じる。中川は、多くの人が障害者に抱くステレオタイプが健常者と障害者を互いに孤立させていたことに対話が気付かせ、新たな問いを生み出すように促すことを、その実践とともに発表する。次いで、佐藤は、p4cにおける問いへの応答が、授業時間にとどまるものではなく、自身の文献研究との関連についての考察も促すものであることを発表する。発表を通じて、参加者に哲学対話について考え(直す)機会を提供できれば幸いである。


   その他  

聴講無料・事前連絡不要・参加自由

問合せ:人文科学研究所事務局

Tel:075-465-8225

E-mail:jinbun@st.ritsumei.ac.jp