2025.11.12
【開催報告】11月8日(土)立命館土曜講座
「京都小学校校舎の明治・大正・昭和 ―災害からのコンクリート校舎誕生物語―」
講師:大場修 教授(立命館大学衣笠総合研究機構)
10月のテーマ「京都の文化遺産と防災」のもと、大場修教授による講演が行われました。
会場には34名、オンラインでは延べ45名が参加しました。
京都は古い歴史をもつ小学校が多く、明治2年には役所や交番などと併設された校舎も存在しました。
明治期の校舎は和風や和洋折衷の意匠が特徴で、今も京都市立有済小学校の太鼓望楼が残っていることや、京都市立安井小学校の一部が、仁和寺の黒書院として現存していることなど、移築された校舎をご紹介いただきました。
昭和初期には災害を契機にコンクリート校舎が導入され、京都市立本能小学校や西陣小学校の事例もお話いただきました。
戦前から戦後にかけて、意匠性と耐久性を兼ね備えた校舎は地域のシンボルとなり、まちづくりにも寄与しています。
講座では、たくさんの小学校の外観・内観の写真も紹介され、参加者の関心を集めました。
参加者からは「校舎としての役目をおえた建築物が今でも寺社として使用されていることが驚きでした。」「時間が許されたら、もっともっと聞きたいと思った」といった感想が寄せられました。