• [+R な人] 漢字と白川静の専門家/久保裕之さん

  • 2010年5月10日更新

白川静生誕100周年。漢字を楽しもう。

久保裕之さん(教育文化事業課職員)
漢字と白川静の専門家

教育文化事業課という部署で「白川静記念東洋文字文化研究所」に関わる仕事をしています。私は物心ついた時から漢字が好きで、立命館に来る前も漢字に関わる仕事をしていました。

白川静記念東洋文字文化研究所では、社会に向けて体験型漢字講座「漢字探検隊」や「立命館大学東洋文字文化賞」などを行っています。この内「漢字探検隊」は、白川静先生の「漢字を分かりやすく学んでほしい」という思いを実践するために立ち上げました。神社や博物館、動物園など、様々な場所で実際に見学しながら身近な物と漢字の結びつきを探る講義をしています。漢字を学習すると聞けば普通、「机に向かって書いて覚える」という作業を思い浮かべると思います。しかし、色々なものに実際に触れながら漢字の成り立ちを学ぶことで、自然と漢字に触れる事ができ、分かりやすく学習できると思うのです。また、漢字は文字だけで存在するわけではないので、漢字の表す世界も一緒に知っていただきたいと考えています。

白川先生は文字学だけではなく、東アジア全体にわたる文化・風俗・思想などを領域とした壮大な「白川学」を創設しました。さぞかしエリートの人生を歩んだ、近づきにくい人というイメージもあるかと思います。しかし実際はやさしさと厳しさをあわせもつ、とても親しみやすい方でした。また、福井の小学校を卒業した後すぐ大阪へ出て、弁護士の書生となりましたが、自分の好きなことを見つけ、他人に左右されることなく自らの進路を決め、実行された方でした。学生のみなさんには、白川先生のように強い意志を持って、自らの道を歩んでもらいたいですね。6月24日まで衣笠キャンパスの図書館で「白川静文庫開設記念展」を開催しています。是非、ご来館下さい。

白川静読本
久保裕之さん

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