Numerical Solution By Explicit Method - 2

■ 一階線形常微分方程式の差分解法 ■

 さて,(4)式を差分法を用いて近似的に解いてみましょう。前項のとおりに,説明をしていきます。いきなりのことで疑問に思うことが多々あるかと思いますが,とりあえず,以下のとおりマネしてください。




■ 独立変数を離散化する ■

 (4)式の独立変数は,時間tですね。ちなみに,汚染濃度cは従属変数です(tが決まることによって,cが決まる)。さて,tは連続量なので,これを離散量に変換します。Fig.3のように,t軸を冲の間隔で,NT等分します。

Fig.3 t軸を冲間隔でNT等分する

ここに,

     (14)

という関係が成り立ちますね。




■ 微分方程式から差分方程式へ変換(陽解法) ■

 (4)式も連続量なので,この方程式も離散化する必要があります。ここでは,差分法を用いて離散化します。

     (4,再載)

dc/dtについて考えてみましょう。dc/dtを離散量に変化させる必要があるのですが,これは次のように離散化させます(高校時代に習っているはずです)。

     (15)

しかし、Δtはいくら小さくても有限の数値なので“=”の代わりに“”になります。

     (15a)

ここで,tをtn,t+Δtをtn+1,c(t)をcn,c+Δtをcn+1と置きます。すると、(15a)式は次のようになります。

     (15b)

さて,次に考えなくてはならないのは,(15)式のdc/dtを,区間[t,t+冲]の間のどの点を評価するのかということです。 ここでは,dc/dtをt=tnの点にて評価します。 即ち,(4G)式より,

     (16G)

したがって,(15),(16)式より,(4G)式における差分方程式が次のように導かれます。

     (17G)

さらに、(17G)式を変形すれば,次式のようになります。

     (18G)

いま、具体例として4式の右辺をfのところに代入すると次式のようになります。

     (18)




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