Numerical Solution By Explicit-FTCS Method - 3
■ 微分方程式から差分方程式へ変換 ■
先ほども申しましたが,差分法では微分方程式中の連続量を離散化させ,議論を進めていきます。したがって,与えられた条件(微分方程式,初期条件,境界条件等・・・)も全て,離散量に変化させる必要があります。微分方程式を離散化させたもの,それが差分方程式です。
差分方程式を導く前に,(4)式における変数cの格子図上での表記方法を定義しましょう。Fig.8のように,格子図上の任意の節点におけるcの値をcnjと定義します。
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Fig.8 変数cの表記方法の説明図 |
さて,本題に入りましょう。(4)式を陽解式-FTCS差分法で差分方程式を導いてみましょう。FTCSとは,「時間微分項を前進差分で,空間微分項を中央差分で離散化せよ」ということでしたね。また陽解法とは,「時間微分項を現在の時間ステップ(ここではnステップ目)で評価せよ」ということでしたね。
まず,(4)式に対して陽解法の関係を組み込みましょう。すると以下のようになります。
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(12) |
続いて,(12)式中の微分項を離散化します。時間微分項は前進差分で,空間微分項は中央差分で離散化します。
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(13) |
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(14) |
(13),(14)式を(12)式に代入し,整理すれば,陽解式FTCS差分方程式が以下のように求まります。
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(15) |
ここに,無次元パラメータσを次のように定義しています。
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(16) |
ここで,(15)式を格子図上で表示するとFig.9のようになります。
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Fig.9 格子図上での(15)式 |
Fig.9は,「もし緑色の節点が既知であれば,(15)式を用いて次の時間ステップである赤色の節点が求まる」ということを示しています。
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