在学生・卒業生の活躍

在学生・卒業生インタビュー

「何がしたいか分からない」から「自分が活きる環境」に出会うまで

砂川 大 さん

 ■はじめに

本学部3期生として、20163月に山浦ゼミを卒業後、大手広告代理店「株式会社アサツー ディ・ケイ(現「株式会社ADKホールディングス」)」に入社した砂川 大さん。高校時代までは個人競技となる柔道に励んでこられましたが、大学では仲間と協力し団体としてイベントなどを作りあげる魅力に取りつかれたそうです。現在は分社化後の株式会社ADKクリエイティブ・ワンにおいて「コミュニケーションプランナー」という職種で活躍をされています。



 ➊まずは本学部への入学当初から振返ってください。

ぼんやりと将来はスポーツトレーナーになりたいと思っていたこともあり、スポーツ健康科学部に入学をしましたが、1回生の4月末には方向転換をしました。授業の一環でトレーナーとしてのキャリア形成を聞く機会があったのですが、少し自分とは方向性が違うかなと。その時点で将来について深く考えることはなかったですが、印象的だった出来事としては、5月に参加した「すぽきゃん」と呼ばれる学部独自の合宿への参加です。スポーツ健康科学部の1回生であれば参加できるもので、入学間もない状況で、数十名の1回生が新たな友人づくりや学部としての繋がりを目的に12日でスポーツをしたり、グループワークをしたりする内容です。特徴としては、1学年上の先輩方が企画運営の中心となっており、年齢が1つ違うだけなのに凄く大人で、何より「みんなで成功させよう!」と、楽しんで運営している雰囲気がひしひしと伝わってきました。私自身は中学高校と柔道部だったこともあり、どちらかというと個人競技畑だった中、「すぽきゃん」を通じて感じた「一体感」や「団体でひとつのものを作りあげる」といった部分に感銘を受けました。



 ➋その後はイベントを作りあげる側となったのでしょうか?

2回生ではオリター団に所属し、同様に後輩に対しての「すぽきゃん」を企画運営したり、「SPOCHA+」という学部認定サークルにも所属したことで、スポーツ健康科学部の教授や学生を巻き込んで160人規模の運動会を開催しました。サッカーW杯の時期になると、大型教室を貸し切り、学部生のみならず他学部の学生はもちろん、地域のこどもや企業をも巻き込んだ形で、300人規模のパブリックビューイングイベントの開催などに携わりました。1回生の時から、「仲間と協力して何かを作りあげる喜び」を一貫して追い求めていました。団体で何かを成し遂げる際、仮にスポーツであれば勝敗、ビジネスであればお金を生み出すかどうかなどが、ひとつ成果の判断基準となるかと思いますが、自分たちが取り組んでいたことに関しては勝敗やお金ではなく「自然と涙が流れる感動」といった部分が重要だったなと感じています。



 ➌就職活動で印象的だったことはありますか?

インターンシップを2社経験したのですが、ひとつは食品メーカーで、もうひとつは人材業界。いずれも参加したうえで自分の希望業界ではないなと判断したのですが、人材業界のインターンシップでは1週間程のグループワークを実施することに。参加者達は、何かを極めてきた学生たちが多く、彼らの意見を聞くだけでもワクワクした記憶があります。そのグループワークを通じて、色々なアイデアや意見を出し合う中で、ひとつのものを作りあげていく仕事が良いなと感じ、それが叶う可能性が高い広告代理店「株式会社アサツー ディ・ケイ」へ入社することになりました。ただ、その方向性が定まるまでは本当に何がしたいのか定まりきらなかったこともあり、幾多の最終面接で正直に「何がしたいか分かりません」と話し、見送りの連絡をもらい続けていました。自分の中で、面接で思ってもないことを発言したり、偽りの自分で入社するのは違和感があったので、当然といえば当然の不採用ではあったのですが、、。() ようやく本当にやりたいことが見つかったことで、面接での発言にも魂がこもったのか、自分自身が最も活きる環境での内定を頂くことができました。



 ➍入社後はどのようなお仕事をされてきたのでしょうか?

最初の4年間は広告営業として、製薬会社1社の専属担当となりました。同社商品の販路をいかに拡大するか、分かり易い部分でいくとテレビの宣伝広告枠の運用方法における戦略立てなどです。メディア広告のみならず、地道に銭湯での体験会など、クライアントの需要目的が叶うように様々なアイデアを出す必要がありました。意識していたこととしては、とにかくクライアントのことをクライアント以上に熟知すること。また、同社商品についての知識を深める必要も当然ありますし、競合他社の製品やプロモーション方法も徹底的にリサーチしました。そういった努力が実り、クライアントから感謝の言葉を頂く時はもちろん嬉しいものではありましたが、どちらかというと私はアイデア開発そのものを突き詰めること、それが様々な部署や人たちの協力によって形になり結果がでる、ということに強いやりがいを感じていました。




 ➎現在は分社化され、職種も少し変わったのでしょうか?

2019年のホールディングス化に伴い、クリエイティブ・プロモーション領域における企画から制作を主とする、株式会社ADKクリエイティブ・ワンに所属し「コミュニケーションプランナー」という職務を担っています。平たく言うと、クライアントの商品・ブランドの「売上を伸ばしたい、認知を高めたい、ファンを増やしたい」といった悩みに対し、「どこが課題でどうすれば実現できるか?」を考え、そのためのアイデア開発と、実現するためのコミュニケーションプランを設計する仕事です。現在の担当でいくと、食品メーカーや飲料・酒類・ドラッグストア業界などがあります。もちろん一筋縄でいくものではなく、だいたいアイデアが10あるとすれば、1つ通れば良い方です。ただ、そのアイデアを生むために、日々の生活で何かにつけて吸収することは嫌いではないですし、そのアイデアが発端となり、たくさんの人々を巻き込んで何かを成し遂げる達成感に向けて、日々努力を重ねていければと思っています。




 ➏最後に、在学生へのメッセージをお願いします。

大学生活は人生の中でも、自分の好きなこと・突き詰めたいことに多くの時間を費やせる貴重な時期です。なので、やってみたい・挑戦してみたいと思ったこと、それは学問でも良いし、趣味でも何でも良いと思います。スポーツ健康科学部に入学したからといってスポーツに縛られる必要もないと思います。何でも良いので、自分の好きなことを突き詰める癖がついていると、社会人になってからも役に立つことが多いと思いますので、ぜひ時間を有意義に使ってください。応援しています!!


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