■学会での経験を生かし新たな研究に臨む
アスレティックトレーナーに興味があり本学部への入学を決めましたが、1回生の授業でスポーツサイエンスについて学ぶうちに研究の面白さに引き込まれていきました。1回生秋学期から応用バイオメカニクスのゼミで研究に打ち込むようになり、3回生の時、大学院生と一緒に日本トレーニング科学会大会に参加、大腿四頭筋を主に鍛えることができる二つのトレーニング方法を比較した「単関節または多関節運動による筋肥大効果の比較:ニーエクステンションvsレッグプレスによる検証」について発表する機会をいただき、若手研究奨励賞を受賞することができました。学会での成果を生かしながら、今後は経頭蓋磁気刺激装置※1による電気信号を使った神経系の実験を行う予定です。学部生でもやる気があれば学会発表等にチャレンジできることが、この学部の魅力です。
■学びと自らの体験を糧に卒業後は海外へ
卒業後は海外の大学院でディトレーニングについて研究したいと考えています。ディトレーニングとは、例えばけがなどで一定期間トレーニングができなくなる状態のことです。私もスポーツでけがをした経験があり、筋力が衰える怖さを知っているので、実際に体を動かさなくても筋量および筋力を維持・向上できるような方法を検討したいと考えています。その対策方法の一つとして電気刺激を考えており、これが実現すれば高齢者や一般の人の健康維持にも応用できると期待しています。また将来的には研究職に就き、今ある当たり前を覆していくような発見をしていきたいです。
※1…微弱な電流により脳の神経細胞を刺激する装置
※インタビュー及びプロフィールは、取材をした2024年6月時点の内容です。PROFILE
木下 百花