2016/02/09 日本学術振興会特別研究員(ポスドク)の樋口貴俊先生の研究が「PLoS One」に原著論文として掲載されました。
日本学術振興会特別研究員(ポスドク)の樋口貴俊先生が伊坂忠夫教授らと共同で取り組まれた研究が、「PLoS One」に原著論文として掲載されました。
本研究では、電子制御の視界遮蔽ゴーグルを野球打者に装着させ、投球を視認できる時間と投球をバットの芯でとらえる正確さとの関係を検証しました。その結果、バット座標系におけるバット短軸方向の打球位置のばらつきは投球視認時間の増加に伴い減少する一方で、同座標系におけるバット長軸方向の打球位置および空間座標系における投手-捕手方向の打球時のボール位置のばらつきに投球視認時間による違いは認められませんでした。また、バット短軸方向のばらつきはバット長軸方向および投手-捕手方向のばらつきより小さいことが明らかになりました。これらのことから、投球リリースから約0.15秒以降の視覚情報はバット短軸方向のインパクトの精度向上には有用であり、野球打撃の正確さはバットの形状的特性とタイミング一致に関する誤差の影響を受けることが示唆されました。
Higuchi T., Nagami T., Nakata H., Watanabe M., Isaka T., & Kanosue K. (2016). Contribution of Visual Information about Ball Trajectory to Baseball Hitting Accuracy. PLoS One. 11(2):e0120579. doi: 10.1371/journal.pone.0.48498.
PlosONE open access
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0148498