2020/10/01 総合科学技術研究機構 専門研究員の前大純朗先生(本学部所属)の研究が「Medicine and Science in Sports and Exercise」に原著論文として掲載されました。
大腿部の裏側に位置するハムストリングスは、膝関節の屈曲と股関節の伸展に作用する筋であり、その筋長はこれら二関節の角度の影響を受けます。本研究では、ハムストリングスの筋長と膝関節および股関節の角度との関係に着目し、ハムストリングスがより伸ばされる座位での膝関節屈曲(レッグカール)トレーニングは、伏臥位(うつ伏せ)で行う場合と比べ、ハムストリングスの筋肥大の程度が1.5倍大きいことを、Siemens 3T MRIを用いて明らかにしました。また、筋損傷に対する抵抗性は両トレーニングによって同様に高まることも分かりました。本研究の結果は、スポーツパフォーマンスの向上や肉離れの予防、および加齢に伴う筋萎縮への対策を目的としたトレーニングプログラムを作成するうえで、重要な知見となると考えられます。
Sumiaki Maeo, Huang Meng, Wu Yuhang, Hikaru Sakurai, Yuki Kusagawa, Takashi Sugiyama, Hiroaki Kanehisa, Tadao Isaka (2020). Greater hamstrings muscle hypertrophy but similar damage protection after training at long vs short muscle lengths. Medicine & Science in Sports & Exercise (Published Ahead of Print) doi: 10.1249/MSS.0000000000002523
Journal website: