ニュース

本学部の正田悠助教・伊坂忠夫教授が、一橋大学安田晶子先生および金沢大学上宮愛先生とともに、2021年にヤマハ発動機株式会社とともに開始した大型共同研究、「感動(KANDO)を科学する」の成果第一弾として、日本で行われてきた感動研究を概観し、欧米の類似概念と比較するレビュー論文を「Frontiers in Psychology」のポジティブ心理学部門に発表しました。

欧米圏では、感動に対応するような概念として、being moved(心が動かされた)などの動詞の受動態で表されるものや、awe(たとえば、荘厳な景色から強大な力を感じるときの感情)など、より対象を絞ったものが調べられてきました。近年、人やモノなどの事柄に対して強い結びつきを感じたときに生じる社会的感情としてKama muta(カーマ・ムタ)という概念も提案されています。しかし、これらの概念が、われわれ日本語母語話者が「感動」と呼ぶ概念と一致するものなのかは曖昧にされたままでした。本論文では、「感動」が、欧米で使われている類似のことば以上に広い意味を包含している可能性を示しました。

 

Yasuda, S., Shoda, H., Uemiya, A., & Isaka, T. (2022). A review of psychological research on kando as an inclusive concept of moving experiences. Frontiers in Psychology, 13:974220. doi:

10.3389/fpsyg.2022.974220

 

論文はこちら

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2022.974220/full

 

プレスリリースはこちら

https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=2902

 

論文の内容を簡単に解説した動画はこちら

https://youtu.be/YoGG_UVwXBQ
戻る