2014/07/17 国立スポーツ科学センター スポーツ科学研究部 研究員の稲葉優希先生による『JISSにおけるスポーツ科学サポート』の講義がありました。
2014年7月17日(木)13:00-14:30 に、国立スポーツ科学センター スポーツ科学研究部 研究員の稲葉優希先生に、『JISSにおけるスポーツ科学サポート』についてご講演をしていただきました。
講演の内容は、1)国立スポーツ科学センター(JISS)における仕事、2)バスケットボールの科学サポート(ビックマン&シューターキャンプ)、3卓球の科学的サポート(チキータマシン)でした。
国立スポーツ科学センター(JISS)における仕事の中で、スポーツ科学が活用されているものに、スポーツ医科学サポートがあり、体力測定によるフィットネスサポート、レース分析などによる動作分析からのフィードバックサポートがあります。また、研究事業として競技に特化した直接、即時的な貢献が期待できる競技研究(スキークロスカントリーのストックワークの研究など)、ならびにJISSの強みを生かしたオリジナリティの高い基盤研究があります。
バスケットボールの科学サポートは、未来の選手育成の一貫として、小中学生を対象としたビックマン&シューターキャンプです。シュート動作を動作解析して、局面分けして分解して選手へフィードバック。フィードバックの時は、コーチの普段指導しているポイントとも比較しながら行います。一方で、「良いシュートは?」ということを明らかにするために科学的な検証も進めています。
卓球の科学的サポートは、卓球のボール(回転、スピードなど)を3次元的に制御できるチキータマシンを開発しました。“チキータ”は外国のトップ選手が用いている技で、このマシンの開発でその技への対応が可能となりました。また、卓球のボールが、近年セルロイドからプラスティックに変更されており、ボールの特性評価も行っています。
最後にまとめとして、
1)バイオメカニクスの手法を活かして、スポーツ科学の客観データを現場へフィードバックする。
2)よりよい動作、より良いトレーニング方法を科学的に検証して提案する。
3)大学などの研究機関と連携して科学を現場に近づける。
ということをJISSで果たしたい役割として語っていただき、講演を締めくくって頂きました。