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本研究科博士課程後期課程2回生村上嘉野さんの研究が「Brain and Behavior」に原著論文として掲載されることが決定しました。


スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程2回生で、本学RARA学生フェローの 村上嘉野さんが、スポーツ健康科学部教授 橋本健志先生、山浦一保先生、早稲田大学スポーツ科学部講師 塚本敏人先生、スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程卒業生 後藤大輔さんと共同で取り組まれた研究論文「Heart Rate Variability: A Psychophysiological Factor Related to Both Regular Physical Activity and Eudaimonic Well-Being Among Young Adults」が、「Brain and Behavior」に原著論文として掲載されることが決定しました。

 

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/brb3.70284

 

習慣的な身体活動は、ポジティブな心理的機能を反映する心理的well-being  (Psychological well-being: PWB) の向上に寄与することが、疾患の有無を問わず若年層〜高齢者と幅広い属性を対象に報告されてきました。しかしながら、「身体活動がどのようにPWBを向上させるのか」を説明する生理学的な機序については明らかとなっておらず、PWB向上に最適な運動処方の確立には至っていない現状です。本研究では、若年健常男女を対象に、PWBに付随する“ポジティブな心理的側面”に関連し得る生理的因子 (心理生理的因子)として血中の神経伝達物質/ペプチド (セロトニン、オキシトシン、ドーパミン)、副交感神経機能を反映する心拍変動 (Heart rate variability: HRV)に着目し、心理生理的因子、身体活動、PWBの関係について横断的に検討しました。

研究の結果、年齢、性別、属性を考慮した解析において、HRVが中程度身体活動量、PWB の双方と正の関係性を示しました。今回の結果から、身体活動に伴う「副交感神経機能の向上」という生理的変化が、PWBの向上に寄与する可能性が示唆されました。

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