金山ゼミがSANKEI EXPRESSに掲載されました!~VOL.2~

Posted on 2012.02.20

産業社会学部金山ゼミが2月7日号に続き2月14日発刊の
SANKEI EXPRESSに掲載されました。
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―掲載記事要約―
東日本大震災後、安否情報や被災地の詳細な情報を
放送し続け、人々を勇気づけてきた被災地のラジオ局。
人々を結ぶ「ラジオの力」を信じていた私たちは、
ラジオ局の現状に混乱しながらも宮城県で取材を続け
ました。
「発信者側だけでなく、震災直後にその放送を耳に
していた人たちの声を聞きたい。」そう思いJR石巻駅前
で通りがかりの年配の男性に震災時のラジオについて
尋ねました。
男性によると、当時避難所ではラジオはいつも流れて
いたと言います。しかし、「ラジオよりも"人"に助け
られた。人の温かさが何よりも大きかった。」という
お話を受けて、ラジオにとらわれるばかりに被災地の
人々の生活そのものを考えていなかったことに
気付かされました。
確かに私たちは「ラジオが役に立った」という表面的な
部分ばかりをとらえていたのかもしれません。しかし、
東日本大震災がラジオの存在意義を考え直すきっかけと
なったことも、また事実ではないでしょうか。
震災直後に設立されたコミュニティFMは、復興とともに
地域に根を下ろし、継続的に運営していくために、
どのような試みをしてきたのか、その軌跡の中に東北の
コミュニティFMの課題を解決する糸口があると感じ、
関西に取材の場を移しました。
1995年の阪神・淡路大震災を契機に誕生した「FM
わいわい」は、神戸市長田区の教会の敷地内にあります。
「FMわいわい」は阪神・淡路大震災当時、鷹取に住む
多くの外国人のため立ち上がったFM局です。
外国人だけでなく、お年寄りや体の不自由な人、女性など
、弱い立場におかれている人たちの情報も流すようになり、
ラジオで地域を繋いでいきました。「FMわいわい」は、
地域の声を同じ地域に住む住民のために「多文化・多言語
放送」として発信。地域の人と人を結びつけることを
通じてグローバルに繋がっていくことを方針として打ち
出しています。また、16年間の地道な活動経験を生かし、
東日本大震災で発足したコミュニティFMにも機材を提供
するなど、積極的に支援をおこなっています。
私たちは、震災によって人と人の繋がりの大切さを再確認
できたことを2011年のトレンドとして終わらせるのでは
なく、長期的な課題として考えていかなくてはならない
ことを痛感しました。私たち自身、2011年3月から
コミュニティラジオに関わってきましたが、この活動を
通じて築いた繋がりをこれからも大切にしていきたいです。
被災地のラジオは、リスナーや地域との繋がりを実現する
ための「媒体」にすぎないということを、改めて私たちに
教えてくれました。その「媒体」を生かすのは、人の
温かさであり、熱い思いであり、繋がりなのです。
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                    <掲載記事>

 

 

 

 

 

 

 

2011年度後期「専門特殊講義」京都市連携講座が開催されました!

Posted on 2012.02.14

2012年2月3日(金)、京都市職員会館「かもがわ」において
「専門特殊講義」京都市連携講座の「京都を磨く-市政を知る、
学ぶ、考える、創造する」の受講学生による市政提言の
発表会が開催されました。これは立命館大学が京都市との
間で開講した「社会連携講座」であり、2011年度後期は
「京都を磨く--市政を知る、学ぶ、考える、創造する」を
テーマとして京都市職員の方々から多様なリレー講義を
聴いた後、本講義の総仕上げとして、学生自らが市政提言
を行うもので、今回で2回目の開催となりました。

今回の政策提言は、2011年度「京都を磨く--市政を知る、
学ぶ、考える、創造する」の最終課題として実施した
市政提言のポスターセッションを経て、受講者の中でも
特に市政提言に熱心な4組の学生により、京都市政の
第一線でご活躍の京都市職員の方々を前に、学生たちが
問題提起を行うというかたちで進められました。

会場には本連携講座の主担当課である京都市総合企画局
市民協働政策推進室の北川洋一市民協働課長にもご出席
いただき、学生、京都市職員の方々、立命館大学関係者
を含めた多くの皆さんで会場が溢れかえっていました。

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当日、発表を行ったのは立命館大学産業社会学部の
福田茉美さん(5回生)、渡辺葵さん、面田晶子さん、
櫻木千波さん、沼田祐華さん、横手諒子さん、児玉梢さん、
内藤弘和さん、山下芙深香さん、駒津諒哉さん
(以上3回生)、そして社会学研究科の野口陽平さんです。

第1発表の福田茉美さんは、「京都市と防災--大学との協働、
国際都市を目指して--」というテーマで、阪神淡路大震災や
東日本大震災の教訓をふまえ、「京都市防災都市づくり
計画」の検証の後、'学生のまち'を活かした防災都市づくり
計画や、'観光都市・国際都市'としての防災対策を提案
しました。発表後、会場からは、防災都市づくりに関しては、
情報公開が課題であること、また学生に積極的に地域にでて
もらうことを期待するなどの声がありました。

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第2発表のグループ(渡辺葵さん、面田晶子さん、
櫻木千波さん、沼田祐華さん、横手諒子さん)は、
「京都におけるコンテンツツーリズムの展望」と題し、
京都観光の可能性として、アニメや映画などで話題の
コンテンツツーリズムを導入していくことを提案し、
伏見区の商店街へのインタビューなどをもとに観光と
地元商店街双方の活性化を展望しました。会場からは、
「観光は人を集めて町を活性化させるシステムであり、
学生の皆さんには、先輩・後輩ひいては市民からの
知恵を結集させながらよりよい流れを作って今後も
地域の研究を進めて欲しい」と感想が述べられました。

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                    【伏見桃山まちあるきマップ】

第3発表の野口陽平さんは、「山村環境という都市資源--
流域連携と林業における小規模・リスク分散型という
『伝統』--」というタイトルの下、意外にも「森と水の国」
である京都市において、周辺の山村地域にある豊かな森林
資源に目を向けていくこと、そしてその有効活用を行政が
積極的に進めていくことの必要性を提起しました。
本発表に対して会場からは、「本テーマについては京都市
でも力を入れているところであり、木材を使用することを
意識しているがもっと『木』を林業活性という視点で
使ってほしい」との声がありました。

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第4発表のグループ(児玉梢さん、内藤弘和さん、
山下芙深香さん、駒津諒哉さん)は、「京町家について」
というテーマで、京都市が行ってきた京町家をめぐる
いくつかの調査をサーヴェイした後、大学と地域の連携の
もとで京町家の再生を軸とした地域社会の活性化を展望する
とともに、次年度には京町家を活かしたまちづくりの
イベントを企画していきたいという希望を述べました。
会場からは、京町家を核としてコミュニティの再生を図り、
地域住民と学生との交流を高めていくことを期待する声が
聞かれました。

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2011年度後期、京都市行政の一線に立っている各課の政策
担当者の講義を受けながら、学生独自の目線と発想で
考えた4つの提言発表を受け、それぞれの提言に直接関連
する担当課職員の皆さまから様々な質疑やコメントが
出されるなか、発表した学生たちは真剣な表情で意見を
聞き、また質問への受け答えもしていました。

最後に挨拶に立った北川洋一市民協働課長からは、各発表が
総括され、また、行政マンとして自らの地域社会での
豊富な経験をふまえて、京都市民の暮らしや文化を活かした
取り組みが今後も継続されるべく、学生の積極的な地域
参加が奨励されました。

今回の発表会に参加した4組の学生たちは、自分たちの
提言に対し、京都市政に日々関わっている職員の方々から、
直接、コメントやアドバイスをいただけるという、
またとない機会を得ることができ、大変有意義な時間と
なりました。

社会連携講座として位置づけられている京都市政策論では、
教室で考え、学んだことを自分のものとして受け止め、
自分との関わりの中で、社会に発信してゆけるように
なることを目標にしています。2012年度も同様に、
学生たちが社会と積極的にかかわれる講座運営を行う
ことにしています。

      2011年度後期「専門特殊講義」京都市連携講座担当 中西典子

 

 

 

 


 

 



 

金山ゼミがSANKEI EXPRESSに掲載されました!

Posted on 2012.02.10

産業社会学部金山ゼミが2月7日発刊のSANKEI EXPRESSに
掲載されました。
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-掲載記事要約-
2011年3月11日に発生した東日本大震災から丸1年が
経とうとしています。1万9213人もの死者・行方不明者
を出した未曾有の震災で、ラジオは震災後どのような
役割を果たしたのか、情報の伝達だけでなく、被災者
の心の支えにもなったのではないか、そして、その
ラジオは今後どうなっていくのか‐。
そんな疑問を抱えて、金山ゼミの有志学生記者が
宮城県のラジオ局および被災地を訪問し、実態を探り
ました。
被害の規模が大きかった今回の震災では、地域に
根ざしたコミュニティFMや災害FMのほうが給水情報や
支援情報をきめ細かく流していたという声がありました。
ラジオ石巻では、地震発生直後市内北部の日和山にある
送信所と局を結ぶアダプタの回線がトラブルを起こし、
一時は放送を中断しましたが2日後には放送を再開。
リスナーから寄せられた多くのSOSメールなど、緊急
および安否情報を拾って必死で放送をしていました。
それだけで一日の放送が終わってしまう日々が続いた
と言います。
震災の影響で様々な問題や課題に直面しましたが、
いかに「安定」した経営に戻していくか、が重要で
あるとラジオ石巻の関係者は語ってくれました。
また、今回の震災を受けて、宮城県山元町に災害FMの
ひとつ「りんごラジオ」が開局されました。山元町は
巨大な津波に洗われ、壊滅的な被害を被りました。
そんな山元町の仮庁舎に隣接したプレハブの小屋が、
「りんごラジオ」の事務所兼収録スタジオです。
金山ゼミの有志学生記者が訪問した際は、東北放送
元アナウンサーの高橋厚さんを中心に、6~7人の
ボランティアたちによって放送がおこなわれて
いました。臨時災害FMとしてたちあがった「りんご
ラジオ」は今まさに正念場を迎えており、継続する
ためには町民に必要とされるラジオ局にならなくては
いけない、また情報を町民自身が発信するという
意識が必要になるだろうと高橋さんは仰っていました。

金山ゼミの学生たちは、「京都三条ラジオカフェ」と
いうコミュニティFMで発信者として毎月2回9分間の
番組を制作しています。
震災の一週間後に第一回目の収録を迎えましたが、
世間は自粛の風潮。用意していた原稿はもちろん白紙に
戻りました。関西は東北から離れているとは言え、
公共の電波であることを考えると、何を話せば良いのか
もわかりませんでした。このとき、「発信者」となる
ことへの重みを感じ、大学生ながら強く使命感を味わう
こととなりました。
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この取材を通して被災地のラジオが教えてくれた
ことや、震災後のラジオの在り方が様々な角度から
明らかになったように思います。未だ多くの問題が
ある中で、被災地のラジオ局からは、町のために
貢献したいという想い、と同時に地域の活性化を
図っていこうという新たな決意が伝わりました。

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             <掲載記事>

 

 

 

 

 

産業社会学会 東日本大震災 連続フォーラム第1弾

Posted on 2012.02.07

2月1日(水)産業社会学会主催による東日本大震災連続
フォーラム第1弾が以学館5号教室にて開催されました。
2011年3月11日に発生した東日本大震災から1年が経とうと
しています。この震災は、東日本に甚大な被害をもたらした
だけでなく、日本社会全体にとってもその根幹をなす
社会的諸構造に根本から見直しを迫る未曾有の大災害でした。
私たちはこの1年を通して震災にどうアプローチしてきたのか
、また何を学びうるのか。このフォーラムは、この間に
産社の学生、院生、教員が3.11に関連して行ってきた活動や
研究、そしてその「気づき」を共有し、3.11以後の日本社会
および私たちのあり方について「産社」らしいかたちで考え
あうことを目的としています。

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フォーラムでは、まず「企画研究」2クラスによる
東日本大震災に関連した諸活動や調査研究に関しての報告が
行われました。
2クラスは、違った視点で「震災」を捉え、私たちが震災から
学ぶべきことや、私たちにできることが様々な角度から明らか
になったように思います。

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また、教員や院生による被災地調査の研究報告、ボランティア
活動報告等も行われ、被災地復興に少しでも貢献したい、
被災地支援のあり方を考え、被災状況下で地域コミュニティは
いかに力を発揮しうるのか、思考の糸口を得ようという強い
思いが伝わりました。

震災が見せた「日本社会」の姿をひとりひとりが重く受け止め
、復興支援に何か少しでも関わることができれば・・・
と思います。
このフォーラムは、4月にも第2弾を開催予定です。


※企画研究とは・・・
1年間、小集団で特定のテーマについて取り組む授業で、
テーマはそれぞれの教員の専門分野によって異なります。
授業の進め方も文献購読や諸調査、フィールドワークや
制作作業など、クラスによってさまざまです。
1つのクラスに複数の回生が集まり、回生を跨いで相互に
学び合うことができます。

2011年度 定年退職記念講義

Posted on 2012.01.31

1月16日(月)、2012年3月で定年退職を迎えられる
池内靖子教授の退職記念講義を開催いたしました。

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講義には学生の参加はもちろんのこと、お世話になった
懐かしい恩師に一目会おうとたくさんの卒業生が
お越しくださいました。
また、池内先生と親交の深いダンサー兼振付師でもある
チョン・ヨンドゥ氏が韓国から駆け付け、ダンス
パフォーマンスを披露して下さるなど、講義は盛況の
うちに終了しました。


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<チョン・ヨンドゥ氏によるダンスパフォーマンス>

 

記念講義ということで普段の授業とは少し雰囲気が
違いましたが、先生の熱意あふれる講義に教室内は
これが最後ということを惜しむ思いでいっぱいでした。

講義終了後には受講学生、産業社会学部教員、
産業社会学会の代表の方々よりそれぞれ花束の贈呈が
行われ、盛大な拍手のうちに幕をおろしました。

池内先生、長年の教育・研究、本当にお疲れ様で
ございました。授業だけでなく大学・学部運営に
おかれましても大変お世話になりましたこと、ここに
改めて御礼を申し上げます。
これからもまだまだお世話になりますが、末永く
産社を見守っていただきますよう、そしてますます
お元気で、これまでにも増して充実した第二の人生を
送られますよう、心からお祈りいたします。

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◆池内 靖子 教授
【開催日】2012年1月16日(月)/4時限
【テーマ】「身体表現の現在-コリアン・
      ディアスポラ女性アーティストを中心に-」

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