アジアスポーツ文化研究と韓国スタディプログラムが実施されました!

Posted on 2012.10.15

スポーツ社会専攻教員の権 学俊准教授が担当する企画研究
(アジアスポーツ文化研究と韓国スタディプログラム)にて、
2012年9月10日から9月18日にかけて8泊9日の韓国スタディ
プログラムが実施されました。

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このプログラムは、韓国スポーツ文化について学ぶとともに、
「東アジアの平和と安全」「人権」「日韓関係」などのテー
マに関連する知識習得を目指すもので、プログラムを通じて、
国際的に通用する広い視野を養い、相手国の文化を尊重しな
がら日韓両国の共存・共栄を目指すことのできる人材の育成
と、学生間交流を通じた日韓両国の共存共栄な関係構築を
目標に掲げたプログラムです。
参加学生は、前期の間に植民地時代のスポーツや、韓国の
スポーツ文化、日韓の歴史、教科書問題、慰安婦問題、両国
の大衆文化などのテーマで発表を行い、主に日韓間のスポー
ツ、歴史、文化交流に関する知識を深めてきました。

そして、この前期での事前学習を土台にして臨んだ今回の
プログラムでは、まずソウル近郊を中心に活動し、韓国の
大衆文化で世界的に有名なNANTA公演の見学、朝鮮総督府
関連の建物の残る景福宮や、韓国民主化の聖地である明洞
カトリック教会、植民地時代の多くの資料が残存する西大
門刑務所歴史館、韓国生活文化が息づく南大門市場など日
本とも関わりのある歴史的な場所を訪れ、日韓の歴史や韓
国の生活文化などをより実感として学ぶことができました。
また、スポーツ関連では、2002FIFAワールドカップ記念館、
ワールドカップ競技場、韓国体育大学、オリンピック記念
館を見学し、韓国社会とスポーツとの密接な関わりも知る
ことができました。

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また、プログラム3日目、4日目に訪れた漢陽大学校スポー
ツ産業学科では、漢陽大学の教員から「Sport as socio-
cultural catalyst for multicultural development in
Korea」、「KOREAN SPORT INDUSTRY」というテーマで特別
講義を受け、その後の共同セミナー(「Sport, Media &
Globalization」)では、両校の代表学生が英語によるプレ
ゼンを行い、国という枠組みを超え両国のスポーツの現状
や課題に関連して活発な議論がなされました。

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プログラムの後半ではソウルを離れ、世明大学の日本語
学科の学生たちとホームステイや合同合宿、スポーツ交流
会などを通して約3日間の交流を行いました。
世明大学教員から、「翻訳絵本の世界-韓国絵本と日本絵本-」
「韓日交流と相互認識の推移について」というテーマで特別
講義を受け、共同セミナー(「越境する韓国と日本の大衆文
化の現状と国民意識」)では、日韓の学生がそれぞれ発表を
行い、両国のテレビドラマやアニメ、映画、マンガ、音楽と
いった大衆文化が、国民意識や若者の意識にどのような影響
をもたらしているのか熱い議論が交わされ、この大衆文化に
おける日韓交流が持つ効果や意義、役割に言及する多くの
意見が出されました。

また、セミナーを通じて未来を担う若い世代である学生たち
が日韓関係の今後について考え、話し合い、ともに日韓の
未来について確認し合えたことにとても大きな意義が感じら
れました。
また、両大学学生混合のグループをつくり、グループ対抗の
スポーツ交流会も開催され、スポーツという国を越えた文化
を通して両国の学生が楽しみながら友好を深める機会となり
ました。

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今回のプログラムへ参加したスポーツ社会専攻4回生の平野
健人さんは、「スタディツアーおよび韓国学生との交流を通
じて、文献やメディアを通してだけでは感じられない貴重な
体験をすることができました。特に、自分たちと同じ世代で
ある韓国の学生とふれあい、日韓関係について考え、寝食を
ともにし、同じ時間を共有できたことは非常に大きな財産に
なると感じます。」と感想を語ってくれたように、日韓間で
領土問題が頻繁にメディアに取り上げられていた時期に、
両国の大学生の間で価値ある交流ができたと感じております。
今後もこのような交流を継続させて、お互いの学びや、より
よい関係の構築につなげていきたいと考えています。

 

 

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