「読売マスコミ講座」ミニシンポジウムが開催されました!

Posted on 2013.07.29

7月8日(月)、以学館1号ホールにて「読売マスコミ講座」
ミニシンポジウムが開催されました。
「読売マスコミ講座」は読売新聞大阪本社と讀賣テレビ放
送の協力により、産業社会学部で開講されている社会連
携科目であり、今年で開設13年目を迎えます。

<会場の様子>

今回のミニシンポジウムでは、「メディアの公共性からみる
新聞とテレビ」というテーマで、読売新聞大阪本社より論説・
調査研究室長の上田恭規氏、そして、讀賣テレビ放送株式
会社より報道局解説デスク山川友基氏のお二人が講師を
務めました。


戦後日本のメディアは新聞・テレビとともに発展し、言論や
世論の形成に寄与してきました。しかし、近年のデジタル化・
ネットワーク化の進展によって、マスコミを取り巻く環境は大
きな変化を遂げ、新聞・テレビに対する人々の見方も変わっ
てきました。インターネットやSNSの普及が人々の意識を変
えているとはいえ、マスコミに対して社会が寄せる期待と信
頼は今も昔も同じです。
今後、新聞・テレビというメディアは、どのように世論形成に
貢献するのか、そして戦後社会の発展とともにあった新聞・
テレビを再考するために、主に報道の観点から日本のメデ
ィアの公共性や役割について語っていただきました。

読売新聞大阪本社の上田恭規氏は、近代日本の歴史との
関係にも触れながら、新聞の役割は社会を考えていく素材、
材料を提供するものであるとし、事件に対する独自取材のほか、
メディアが主体性と継続性を持って様々なソースからの情報を
分析し、信憑性を確かめ、積み上げていくことにより事実を突
き止める「調査報道」について述べられました。また、格差社会
などの社会のひずみを考えるための特集記事によって世論を
喚起するメディアとしての新聞の公共性に言及しました。

<読売新聞大阪本社 上田 恭規 氏>

讀賣テレビの山川友基氏は、今年テレビ放送開始から60年目
にあたり、テレビ報道の変遷、報道特集について触れられま
した。近年は事件現場などでは一般の方が撮影した映像が、
取材等によって信憑性が確信できたときに公共性を持つ映像
となり得ること、中国船と海上保安庁巡視船との衝突事件を
事例としてどのように報道を行ったのかについて説明され、映
像の公共性という視点や、メディアとして今後は何を大事にして
いくべきか、常に問題意識を持つことが重要であると述べました。

<讀賣テレビ放送株式会社 山川 友基 氏>

最後に、参加した学生の質問をもとに質疑応答も行い、盛況
の中、本講演は終了しました。

<読売マスコミ講座担当教員:粟谷佳司准教授>

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