行事が行われます。
京都のどこにでも見かける「お地蔵さん」は子どもをまもる
仏様。地蔵盆はそのお地蔵さんをきれいにお化粧して祀り、
町内の子どもの健やかな成長を祈って行われます。もともと
宗教的な行事ですが、内容は、おやつ、ゲーム、福引きなど
のお楽しみが盛りだくさんです。
長く続いてきたこの行事も、少子化、子どもの興味関心の多
様化、地域行事への参加意識の低下などで、いま存続が危
ぶまれています。一昨年、北区のとある町内会から、地蔵盆
を活性化するために大学生のパワーを借りることは出来ない
か、という相談を受け、発足したのが、子ども社会専攻「地蔵
盆プロジェクト」。今年は三回目となります。
毎年、事前にどのようなプログラムで進めるかじっくり相談、
準備し、地蔵盆に参加します。今年は「宝探し」と「新聞紙
大陸じゃんけんぽん!」(学生とじゃんけん。負けた人は自
分の下に置いてある新聞を半分に折り、また同じ場所におい
てその上に乗る)を行いました。一見簡単なゲームですが、
発達段階の異なる幼児や低学年の子どもが楽しく遊べるよう
に知恵を絞って準備しました。小学校教員となるための学び
を重ねてきた学生が中心なので、ゲームはとても盛り上がり
ました。ゲームが終われば、のんびり自由にお遊びタイム。
子どもは大学生くらいの「お兄さん」「お姉さん」たちと接する
機会があまりないので、ゲームと同じくらいこの時間が好き
なようです。
子ども社会専攻は「子どもと社会」「子どもの社会」を学ぶ
専攻です。地蔵盆は京都の伝統行事を肌で感じる貴重な
機会であるだけでなく、「子どもと地域の関わり」「学校とは
違う異年齢の子ども集団の活動」などを学ぶ絶好の機会
となっています。
文責:子ども社会専攻 中西仁 准教授