産業社会学部 樋口耕一准教授が「社会調査協会賞」を受賞されました!

Posted on 2014.01.27

産業社会学部樋口耕一准教授が「社会調査協会賞」を
受賞されました。
「社会調査協会賞」とはどういった賞なのか、また、
今回の賞が研究や授業とどのような結びつきがあるのか
を樋口准教授よりわかりやすく説明していただきました。

<現代社会専攻 樋口耕一准教授>

★社会調査協会賞(『社会と調査』賞)について
産社の学生さんが取得できる資格の1つに「社会調査士」
というものがあります。この資格を認定している社会調
査協会が、年に1度、社会調査に関する研究を表彰しよう
という賞です。

★受賞した研究の内容について
アンケートの自由回答や新聞記事のような文章データを
分析するための新たな方法について、研究しています。
ただ人間が目でデータを見て、「えいやっ!」と結論を
出すだけでなく、客観的・統計的な根拠にもとづいて分
析しましょうという提案です。「計量テキスト分析」と
呼んでいます。

★文章を統計的に分析するなんて、少し難しそうですが・・
私が開発した分析用フリーソフトウェア「KH Coder」を
使えば、たとえば、文章から「共起ネットワーク」を自
動的に作ることができます。どんな言葉が多かったのか、
どの言葉とどの言葉がつながっていたのか一目瞭然なの
で、「肉眼」だけで頑張るよりむしろ簡単かもしれません。

       <共起ネットワーク>

★授業にも取り入れていらっしゃるとか・・
産社のゼミ(専門演習)はもちろん、「計量社会学」や
「社会調査研究II(大学院)」の授業で、この方法を学生
さんに体験してもらっています。統計的に分析してみるこ
とで、「言われてみれば確かに」というような文章の特徴
に気がつくかも?!

★樋口准教授よりひとこと
この方法について本を書きました。『社会調査のための計
量テキスト分析』(樋口耕一著,ナカニシヤ出版,2014年
1月発売)です。博士論文がベースなので専門書のおもむき
で、あまり入門的な文章ではないかもしれませんが、ご関
心おありの方に手に取ってみていただければ幸いです。
表紙の色は立命館のスクールカラーにあわせました。

『社会調査のための計量テキスト分析』

※当該の賞の公式サイトはこちらよりご覧いただけます。
http://jasr.or.jp/task/commend.html



文責:現代社会専攻 樋口耕一 准教授

このページの上部へ