「国際平和ミュージアム」見学会 ~ スポーツ社会専攻

Posted on 2016.07.19

スポーツ社会専攻の基礎演習4クラスに所属する学生は、
京都市障害者スポーツセンターで開催された「第25回障
害者シンクロナイズドスイミング・フェスティバル」大
会(5月7・8日開催)の運営・補助に参加するなど、4月
の入学以来、課外活動を含めさまざまな学びを経験して
きました。こうした学外活動の一環として5月12日(木)、
サブゼミの時間を活用し、「立命館大学国際平和ミュー
ジアム」(以下、平和ミュージアム)の共同見学会を昨
年に引き続き実施しました。今回見学を行った平和ミュ
ージアムは、平和教育の面において大学が果たすべき社
会的責任を自覚し、平和創造の主体者を育むという目的
の下設立された、世界で唯一の「大学によって創設され
た平和博物館」です。



見学当日はまず平和ミュージアム一階のラウンジに4ク
ラス全員が集まり、戦争を直接体験したボランティアの
方々から、平和ミュージアムの設立の意義と展示物につ
いての説明を受けました。続いて展示物についての関連
映像を視聴し、その後地下一階から二階までの展示物を
2クラスずつ、2班に分かれて見学を行いました。そして
学生と同様、基礎演習を担当している先生方も一緒にミュ
ージアムを見学しながら、時折展示の前で足を止め、学
生へ向け「スポーツと戦争」に関する説明を行いました。
スポーツは戦争から多大な影響を受けて発展してきたと
いう歴史的背景や、戦時中、国民意識の統制、健全な身
体の生成、国威発揚等にスポーツが利用され、戦争とい
う非常事態のさなかで多様な変容を遂げてきた点など、
展示物の内容と絡めた「臨時講義」によって、学生は戦
争とスポーツとの関係性についての知識を深めることも
できました。
今回の見学会の意義は、何よりも学生から見ると祖父・
祖母以上の年齢にあたる、約10人を超えるボランティア
の方々自身の口から、戦争の悲惨さやその時の状況につ

いて直接聞くことができた点であるといえます。その熱
く語られる姿勢に多くの学生が触発され、一つ一つの言
葉に熱心に耳を傾け、講話が終わると学生側から積極的
に質問が投げ掛けられていました。





また、平和ミュージアム内には、戦時中の人々の生活や、
世界中で今なお続く紛争などの戦地の様子を伝える品々
が展示されており、学生からは、普段中々知ることので
きない日本の戦争の歴史、実情、背景を学び、今後「平
和な世界」を実現する上で私達に何ができるのかを改め
て考えさせられる機会となったという声が寄せられまし
た。見学に参加したスポーツ社会専攻1回生の浅野華央
莉さんは「戦争を体験した方々の生の声や展示物の数々
から、私達の世代にとって普遍的な『平和』が、決して
当たり前の事ではないと痛感しました。上の世代の方々
の努力によって繋がれた『平和』を、私たちが途切らせ
ることなく下の世代に引き継がなければいけないと思い
ます」と率直な感想を述べてくれました。スポーツ社会
専攻では今後も、次代をリードする若者の育成のため、
また多様な角度からスポーツを捉える機会を創るために
今回のような企画を積極的に行っていく方針です。

文責 : スポーツ社会専攻  権 学俊教授

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