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Microsoft×Microsoft Base Ritsumeikan×LinkedIn×立命館

LEARNING INNOVATION NIGHT レポート
~AIと次世代SNSが拓く、学びとキャリアの未来~
開催

OUTLINE

社会共創推進本部は、企業・自治体・地域とともに社会課題の解決に取り組む「社会共創」のハブとなり、立命館における産学連携の実践の場を積み重ねています。OIC CONNÉCTというイノベーション促進・交流の場を活かし、Microsoft・Microsoft Base Ritsumeikan・LinkedInと連携したディスカッションの機会を設けたのが本セッションです。AIと次世代SNSが学びとキャリアにもたらす変化について、学生・教職員・企業の多様なステークホルダーが同じ場で議論し、次の一歩を共に模索する——そのような実践の場となりました。

2月6日、立命館大学大阪いばらきキャンパスにて開催された本セッションのテーマは「AIと次世代SNSが拓く、学びとキャリアの未来」。企業・教育機関・地域から合わせて約100名が参加し、産学の垣根を越えた対話の場となりました。

EPISODE

EPISODE01

マイクロソフトとの連携による特別版「QULTIVA」での実践をふまえ
生成AIを活用した学びについて参加者とも議論

最初のセッションは「生成AI時代の学びと挑戦」。日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター事業本部 教育・社会基盤統括本部長の宮崎翔太氏と、マイクロソフトとの連携による特別版「QULTIVA」のファシリテーターとして学生と直接関わってきたMicrosoft Japan Education Industry DX戦略室長 阪口福太郎氏が、これまでの実践を踏まえ、生成AIを活用した学びとは何か、そして、次のフェーズを見すえた学びのあり方について話しました。

宮崎氏は「テクノロジーは目的ではなく手段。AIを使うことが目的になるとその人の価値が出づらくなる。AIを手段ととらえ、何が目的か、AIに何をさせるのかを判断できる力が重要」との見方を示しました。DX人材とは「根本からビジネスや学びのプロセスを変えていくことに意識を向け、そのためにテクノロジーを使える人材」であるとし、マイクロソフトのCEO、サティア・ナデラ氏の「全て知っているから全て学ぶカルチャーへ」という言葉を紹介して、「暗記している事柄は明日事実でなくなる場合もある。どんな新しい事案が出てきても学ぶ力がある人材こそが求められる」と述べました。

阪口氏から「マイクロソフト社員に聞いてみたいことがあれば」と呼びかけられると、次々と質問の手が上がりました。情報理工学部の学生の「AIの時代に専門性はどう形づくられると思うか」との質問に、阪口氏は、「専門性は後からついてくる」と答え「核となる専門分野周辺の関連スキルをどう取っていくかが極めて重要。技術は生まれては消えていく。その中から取捨選択して自分の塊にしていくことが大切であり、自分の興味と限界、自分自身の深まりを意識してその塊を作ることが大切」として、そのためには「『学ぶ時に苦ではないもの』を核に据えよう」とのアドバイスも送りました。宮崎氏は「異なる分野の学問を超えて掛け算する、この接続点にこそイノベーションは起きる」との考えを示し、「自分の専門に閉じこもらず、他分野にも越境して学ぶ。AIの力を学びに使うことによってそれも可能になるのではないか」と伝えました。

経営学部の教員から出た、「自分で考えるべき場面でもAIを使用する学生」への懸念に対しては、「学びの中でAIに依存することの深刻なデメリットは研究でも明らか。まずそれを理解させるのが重要だと思う」(阪口氏)、「学生の視点では『AIを使っていないのに使ったと見なされる懸念』があるとの調査結果も。文章だけではなく、それをもとにしたプレゼンや議論によって評価するなどの方法もあるのでは」(宮崎氏)など意見が交わされていました。

人間の社会や教育をよりよいものにするためにAIとどう向き合うべきなのか、学生も、教員も、そしておそらくマイクロソフトのお2人も、日々試行錯誤を続けながら真摯に考えている様子がうかがえるセッションとなりました。

EPISODE02

Microsoft Base Ritsumeikanの
開催イベント数が全国1に
学生・教職員向けの資格取得講座も大好評

続いては「MS Baseが育む“イノベーション拠点”」。2024年4月、日本で初めて教育機関内に開設されたMicrosoft Base Ritsumeikanの運営を担当するカコムスホールディングス株式会社執行役員の水越崇文 氏、同社経営戦略統括本部 研究開発室長の朝山悟氏によるセッションです。

Microsoft Base Ritsumeikanは、2024年4月の開設以来9000人を超える利用者があり、利用者の要望に応じて開催してきたイベントの数が、2025年は全国のMicrosoft Base中トップの120回以上にのぼったという水越氏の報告がありました。学生・教職員向けにはMicrosoft Azure(AZ-900)やAI(AI-900)の認定資格取得講座も始まり、多数の参加があることも紹介。「イノベーション拠点」としての役割について、水越氏は「それぞれの課題に応じてどのようなイノベーションを起こしたいかを決め、伝えてもらえれば、私たちは、その手段や決断の材料を提供し、伴走します」と説明しました。

朝山氏からはAIに関する最近の経験談として16秒間の動画を紹介しました。AI動画生成ツールSora2で生成されたカコムスホールディングス株式会社の非公式会社プロモーション映像です。AIで生成したとは思えない仕上がりに「この16秒のために大量のプロンプトが入力されている」とモニターに明示した朝山氏。映像生成の前に、Microsoft Copilotを使って会社の情報を業務軸で整理し直し、ポイントを絞り、シナリオを作る作業を繰り返してから、Sora2が理解できる形に変換したとの経緯を紹介。「人になにかを説明する時、まずは背景から説明し、経過も伝えてから結果を伝えると思います。生成AIでも同じようにすれば期待する結果につながるのではないでしょうか」。

最後に、世界で6拠点目として2023年に開設されたMicrosoft AI Co-Innovation Lab Kobeの運営に携わるベニックソリューション株式会社の青木健太朗氏から、Microsoft AI Co-Innovation Lab Kobeについて紹介がありました。同拠点で学生向けプログラムとして実施しているハッカソンには立命館大学の学生も参加していること、神戸市による学生と企業の共同開発プログラム も実施されていることなどが紹介されました。

EPISODE

EPISODE03

LinkedIn/LinkedInラーニングで
13億人とつながれる
高校生ユーザーも交えたパネルディスカッション

最後のセッションは、「LinkedIn/LinkedInラーニングで拓ける可能性」。立命館では、学修デジタルコンテンツとして、2025年度秋学期からLinkedIn Learningを導入しています。立命館初登壇となるLinkedIn Japan パートナービジネス統括責任者の石坂誠氏は、同社のロゴがデザインされた赤いセーター姿。セッション前から、依頼に応じて写真撮影をするなど、参加者と楽しくコミュニケーションをとっていました。

LEARNING INNOVATION NIGHT
〜AI×次世代SNSが拓く、学びとキャリアの未来〜

自身が大学時代に思い描いていたキャリアと、それとは全く違う実際のキャリアを紹介した石坂氏。キャリアに必要なものとして「ビジョン」「スキル」「ネットワーク」を挙げ、LinkedInはそのすべてを支援するツールだと紹介しました。世界で13億人のユーザーがいて、近年は日本でも急速に広がっているLinkedIn。ネットワークを広げ、ロールモデルを探すための機能の紹介や、LinkedInラーニングはスキルアップだけではなくネットワーキングにも有効であること、世界中13億人とつながることによる経済的機会と可能性の最大化を支援したいという思いを熱く語りました。

続いて、高校生のLinkedInユーザーである立命館守山高校3年生の関口陽彩さんと山瀬心遥さんが登壇し、LinkedInの魅力について語りました。「たくさんの人とつながれるのが魅力。自分の可能性が広がるツールだと感じる」(関口さん)「結果だけではなくプロセスを共有できるのが魅力。完璧を目指す場ではなく、これから学んでいきたい人、変わりたい人が発信し、交流する場だと思う」(山瀬さん)。

最後に、LinkedIn公式パートナーであるBeyond Technologies株式会社CEO濱田吉郎氏、株式会社アースメディア代表取締役松本淳氏、2019年からLinkedInラーニングを授業に取り入れている情報理工学部の野間春生教授を交えた5人によるディスカッションが行われました。

「山瀬さんの話に感銘を受けた。完璧な人はいないからこそ学び続けるチャンスがあるということ」(石坂氏)、「LinkedInラーニングのギブし合う精神がすごい。ギブ精神で参加すればより多くの情報が入ってくるこの世界観を広げたい」(濱田氏)、「実名での情報公開は、自分で自分の情報をコントロールできるということ。人とつながるための資産でもあると思う」(松本氏)、「使い始めて視野が広がった。若い人たちにも広げて行きたい」(関口さん)、「発信を通して、若者がLinkedInを使う上でのモデルになれるように週1回の発信を続けたい」(山瀬さん)など、ポジティブな意見が交わされました。オンライン参加の野間教授による「事前学習用のビデオ作りにLinkedInラーニングのノウハウを投入してもらうことは可能か」との質問に、石坂氏から「スタジオチームと、簡単にビデオを作る方法をディスカッションする場を設けさせていただきたい」との提案があるなど、今後につながる展開もありました。

最後に石坂氏は「AIは統計学。パターン化された行動に関して人間は勝てない。人間は、パターン化されていない、ロジカルじゃない感情を理解するために人と会う。13億人と会える場所がLinkedInではないかと思っています」とセッションを締めくくりました。

石坂氏の呼びかけで登壇者も参加者も一緒に撮影した写真は、即座にLinkedInに投稿され、ダウンロード可能に。石坂氏は「これを投稿してみることで一歩踏み出しませんか?」と呼びかけていました。撮影終了後も、登壇者と参加者が混じり合いながら語り合う、活発なネットワーキングが続いていました。

REFLECTION

プロジェクトを終えて、関わった方々の
振り返りをお聞きしました

  • 日本マイクロソフト株式会社 コーポレートソリューション事業本部 クラウド&AI導入推進本部本部長

    宮崎 翔太

    2024年の4月に教育機関として初めてMicrosoft Base Ritsumeikanを設置させていただいて以来、立命館様の構想の中で、さまざまな施策の中心に弊社との協業を置いていただいていることを大変感謝しています。大学の皆さまや学生さん、みんなで協力し合い、より良い社会を作っていこうというその観点が素晴らしく、今後の発展もすごく楽しみですし、もっともっとご支援したいと思っています。

    これまで、このようなイベントの講師は、すでにある「答え」をお伝えする立場でした。しかしAIに関しては、この先の「答え」がどうなるのか、まだ試行錯誤の真っ最中であることを我々も忘れてはいけないと考えています。今日いただいたご質問にあったように、今後もAIのさまざまな課題は必ず出てくるでしょう。それに対して、今日学生さんたちが「Final Pitch」で提案されていたような、前向きなソリューションが形になるとすごくいいなと思っています。

  • Microsoft Japan Education Industry DX戦略室長

    阪口 福太郎

    学びは、世界が進む方向性に合わせてチューニングされるべきものだと思います。AI前提の社会で、「問いの答えを出す」能力において人間はAIに勝てません。しかしAIはまだ「問いを立てる」ことはできません。「問いを立てる力」をいかに磨くのかが、今後の教育の根幹となるのではと考えています。国語や算数などの教科に当てはまるものではありません。しかし、教科を学ぶ課程で試行錯誤すること、例えば、うまくいかないという自己認識からの自己否定、なぜうまくいかないのかという批判的思考…その繰り返しを経験することが人間の学びを形成するのではないでしょうか。それは単なる暗記とは違います。今後は、暗記だけの子どもと、試行錯誤した子どもの間に差が生まれてくると思います。暗記の成果ではなく、試行錯誤した回数こそを評価の点数にしなければならなくなるでしょう。Microsoft特別版「QULTIVA」も「答えを出す場」ではなく、「答えを探す場」でありたいと考えています。

  • LinkedIn Japan パートナービジネス統括責任者

    石坂 誠

    日本に数ある大学の中で初めて、LinkedInラーニングがすべての学生さんと教職員の皆さんに展開されました。これは明るい未来への希望だと思っています。だから昨夜は眠れないほどワクワクした気持ちでここに来ました。マイクロソフトとのコラボでイベントが開催されるなんて、他にはない特別な経験ができる大学だと思います。あらゆるプロジェクトは誰か一人が頑張るだけでは成功しません。教員、学生、職員の皆さん、そして、私たちをふくむベンダー。重要なステークホルダーが同じ方向を見据え、新しいことに挑戦しようとしていると感じました。

    立命館の学生さんには、スタンフォードやMIT、ケンブリッジを超えるくらい、世界中の人とどんどんつながりながらスキルを磨き、新しい挑戦をしてほしいと思います。もちろん失敗もあると思いますが、失敗があるからこそ成長できます。大学全体が輝き、日本だけでなく海外の学生からも「ここで学びたい」と思われる大学になってほしいですね。

  • Beyond Technologies株式会社CEO

    濱田 吉郎

    学生の皆さんがキャリアを考えようとしても、どこから手をつけていいかわからない場合があるかもしれません。LinkedInの中にはさまざまなキャリアを持つ人がいるので、例えば自分のロールモデルになる人見つけて、その人の持つスキルをベースにして学んでいくこともできると思います。今日のセッションで、高校生や若い学生さんがLinkedInを通して何かを発信しようという姿に、私も勇気や力をもらえるような気がしました。

  • 株式会社アースメディア 代表取締役

    松本 淳

    今日は皆さんの熱い気持ちが感じられ、とても嬉しかったです。英語があちこちで聴こえて国際色豊かだったのが印象的でしたし、自立心の強い学生さんが多いと感じました。LinkedIn ラーニングでの学びを通しての気づきを投稿でシェアするなど、LinkedIn ラーニングをコアにネットワークを広げ、自分の価値も高めていく、そんな能動的な使い方をしてほしいと思います。

VOICE

イベント参加者の声

  • 関口 陽彩さん(立命館守山高校3年生)

    登壇してほしいと声をかけていただいた時、LinkedInを広めるため、また自分自身の経験としてもぜひ参加したいと思いました。LinkedInを使って大好きになった高校生として、自分の視野を広げてくれるツールを、日本の若い学生の方々に知ってもらえるいい機会だったと思っています。高校卒業後は政策学部に進学するので、OICでさまざまなことに挑戦したいです。

  • 山瀬 心遥さん(立命館守山高校3年生)

    普段は生徒会活動の実践などを発信しています。学校外のさまざまな方からアドバイスをいただくことで、自分の考えの幅を広げることができました。LinkedInを始めてまだ2か月少しで、まだ人前で語れるようなことはないのですが、他の登壇者の皆さんのお話もすごく学びになり、参加できてよかったと思います。立命館はゼロから1を作り出す経験ができる場所だと思います。デザイン・アート学部の1期生として、学びやプロジェクトを通した挑戦の過程などをLinkedInで発信していきたいと考えています。

共催
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RITSUMEIKAN UNIVERSITY ロゴ

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