生物はDNA、RNA、タンパク質、糖質、脂質、といった様々な有機化合物によって形作られていますが、生命現象を生み出す原動力となるのはタンパク質です。
タンパク質には構成するアミノ酸の順番と数によって様々な大きさや形になることができるという特徴があるからです。
タンパク質の働きは修飾を受けることで厳密にコントロールされています。
私達は生命現象をコントロールするタンパク質修飾の中でも、膜タンパク質を細胞から切り離す「シェディング(図参照)」に興味を持って研究を行っています。
シェディングは、細胞につなぎとめられた膜タンパク質を細胞から切り離すことで、1つの膜タンパク質から局在の異なる2つのタンパク質を作り出すという影響力の強い修飾であり、がん・神経変性疾患・生活習慣病の発症に関わることが知られています。
立命館大学 生命科学部
生命医科学科
教授 白壁恭子