教育の特色Feature

実社会にダイレクトに関わり、政策の実践力を鍛え上げる

政策科学は、新しい学問分野であり、学際的で実践的な研究領域です。政策科学研究科のカリキュラムの特徴である「リサーチプロジェクト」は専門の異なる複数の教員と研究動機やテーマの異なる多様な院生が協働して、実社会に起こる政策問題を、臨床と基礎理論の間を絶えず往復しつつ、解決へと向けていく政策のデザインについての知的空間を形成しようとするものです。

政策科学の特徴である
3つの「クラスター」

  • 公共政策クラスターPublic Policy Cluster

    政治、行政、市民社会などの公共領域における政策の形成、決定、執行過程の分析を行い、その将来的な発展の可能性を視野に入れた研究を進めます。現代の公共領域がグローバル社会から強く影響を受けることを踏まえ、国際的な観点からの検証も行っていきます。

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  • 環境開発クラスターEnvironment and Development Cluster

    環境、エネルギー、都市などを対象として、持続可能な社会の構築を進めるための理論的・実証的な研究を行います。これらの学際的な研究を進めるために必要な社会科学と自然科学の知見を積極的に融合しつつ、フィールド調査に根ざした実践的な政策科学の構築を目指します。

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  • 社会マネジメントクラスターSocial Management Cluster

    経済、経営、福祉などの経済社会領域に関する分析を進めるとともに、それらを担う企業・NPO・自治体などの組織の研究を行います。国や地域の政策を生み出す社会システムや社会的ネットワークを視野も視野に入れ、現代の経済社会の総合的な研究に取り組みます。

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政策科学研究科目

  • 公共政策関連科目 政策形成過程への視野を習得する科目が配置されています。政策形成過程は合意の過程であり、政策・施策の「社会的合理性」がこの科目群の主題となっています。政治学、行政学、公共哲学、法政策学を中心とする科目が配置されています。
  • 環境開発関連科目 環境・エネルギー、都市、防災などの領域を包含する科目が配置されています。この科目群は環境科学、都市工学、計画理論を中心とし、「科学的合理性」を習得することに重点を置きつつ、現実の社会現象に根ざした科目的な特性を持っています。
  • 社会マネジメント関連科目 経済・社会・組織を分析し、それらの相互作用を明らかにするための科目が配置されています。この科目群には経済学、経営学、社会学を中心とした科目が配置され、それらの習得を通じた「経済的合理性」の探究を進めることで社会の諸課題に取り組みます。
  • 共通科目 学知の総合としての政策科学の基礎を修得する科目、研究領域や研究課題を問わず必要とされるスキルを修得するための科目が配置されています。 新しい学問分野である政策科学の基礎理論、基本的な分析手法を修得することができます。

政策課題に応じたプロジェクト型の研究指導体制

政策科学研究科は、領域横断的な教員の共同研究チームを領域・テーマごとに組織し、それぞれのチームによる共同研究プロセスに院生が参加するプロジェクト型研究指導の方法を採り入れています。
リサーチプロジェクトでは、一人の指導教員が一つの専門領域に特化した研究指導を行うのではなく、領域・テーマに共通の関心を持ちながらも、それぞれ異なった学問的背景を持つ複数の教員が院生の研究指導を行う集団的指導の方法を採り入れています。

  • 政策科学研究科の指導体制
  • 一般的な指導体制