JDPとは
ジョイント・ディグリー・プログラムJoint Degree Program
JDPの特徴
立命館大学国際関係学部は、アメリカン大学と協力し、日・米の大学で初、学部レベルでは日本で初めてとなるジョイント・ディグリー・プログラム(以下、JDP)をスタートさせました(学科名称「立命館大学・アメリカン大学国際連携学科)。
JDPは異なる国(日・米)の2つの大学が1つのカリキュラムを編成し、共同で学位を授与するという、これまでにない新しい国際連携プログラムです。卒業時には両大学が共同で1つの学位「学士(グローバル国際関係学)(BA in Global International Relations)」を授与します。
アメリカン大学は、アメリカ合衆国の首都であるワシントンD.C.にキャンパスを構えており、1963年の卒業式ではケネディ大統領がキャンパス内で「平和の戦略」の演説をするなど、オバマ大統領をはじめ、歴代の大統領が訪れる大学です。


卒業時に両大学の共同学位を取得
卒業時は両大学連名の学位を手にすることができ、立命館大学およびアメリカン大学の卒業生として卒業後のキャリアを歩んでいくことになります。
(立命館大学・アメリカン大学両校の卒業生のネットワークを活用することが可能です)。
アメリカ・京都で2年ずつ学ぶ
立命館大学で2年間、アメリカン大学で2年間学ぶJDPの学生生活。学生は1つのカリキュラムを両大学で体系的に学びますので、両大学が緊密に連携して教育・学生支援を展開します。学生は4年間、両大学のシステムやサポートプログラムを活用することが可能です。
両大学の学生として4年間を過ごす
JDPの学生は、立命館大学に入学すると同時にアメリカン大学に入学することになりますので、入学試験も立命館大学とアメリカン大学が共同で審査を行います。
グローバルリーダーの精神を育成
京都と国際政治の中心に位置するワシントンD.C.。
二つの都市での学びは、歴史・文化そして国境を超えた多くの人との交わりを可能にし、世界中の人々とのネットワークを築き、グローバル・リーダーの精神を育みます。
JDPと大学入学後の留学、海外大学への直接進学、デュアルディグリープログラム(DUDP)はどのような点が違うのですか??
JDPでは両大学の連名の「学位」を取得できることが通常の留学との一番の違いです。卒業時は両大学連名の学位を手にすることができ、立命館大学の卒業生だけでなく、アメリカン大学の卒業生となります。
JDPは2つの大学を行き来することを前提とした、両大学が共同で作成した4年間のカリキュラムとなっていますので、2つの大学で学びながらも、卒業に向けて体系的に学ぶことができる点が大きな特徴です。
卒業研究に向けた指導を例にとっても、1回生の段階から4回生で取り組む「卒業研究」に向けた指導を両キャンパスで段階的・体系的に進めていきます。JDPでは両大学間で学生1人ひとりの履修状況などがキャンパスを移動しても引き継がれますので、2つの大学で学びながらも一貫性を持って4年間学ぶことが可能です。
海外大学への直接進学の際には、入試出願時に入学先大学が指定するレベルの英語スコア取得が必要になる一方で、JDPでは1回生終了時までにアメリカン大学が指定するレベルの英語スコアを取得することが求められており、大学入学後もアメリカ渡航に向けた準備ができます。
また、2つの大学から2つの異なる学位を4年間で取得するデュアルディグリープログラム(DUDP)では、2つのカリキュラム・異なる専門分野を学んだ上で2つの学位を取得するため、極めて多くの単位修得が必要になりますが、JDPでは1つのカリキュラム・専門分野を学び、1つの共同学位を取得するため、DUDPに比べて修得必要単位数が少なくなっています。そのため、1つ1つの授業により時間を費やすことができ、日米両キャンパスでの学生生活をゆとりをもって学ぶことが可能になります。
海外大学への直接進学 (アメリカン大学の例) |
JDP | 交換留学 | DUDP (アメリカン大学と 立命館大学の例) |
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海外で学ぶ期間 | 4年間 | 2年間 | 半年~1年間 | 2年間 |
取得できる学位 | 海外大学の学位 | アメリカン大学・ 立命館大学の共同学位 |
日本の大学の学位 | 海外大学の学位 日本の大学の学位 |
単位数 | 120単位 | 124単位 | 124単位 | 160~170単位 |
留学先で修得した 単位の扱い |
− | アメリカン大学で修得したものと同じ科目名・単位数で卒業に必要な単位として扱う | 基準に基づいて学生の所属学部で審議し、承認されれば所属学部の開講科目名で単位が認定される | 基準に基づいて学生の所属学部で審議し、承認されれば所属学部の開講科目名で単位が認定される |
学修支援の 両大学間の連携 |
− | 個々の学生の学修状況を相互に共有 | − | − |
学費 | 海外大学の学費を4年間 | 海外大学の学費を2年間、日本の大学の学費を2年間 | 日本の大学の学費を4年間 | 海外大学の学費を2年間、日本の大学の学費を2年間 |
海外大学への留学を 決定する時期 |
大学入学前 | 大学入学前 | 大学入学後 | 大学入学前(もしくは大学入学後) |
留学に必要な 英語スコアの 取得時期 |
入試出願時に入学先大学が指定するレベルのスコア取得が必要 | 入試出願時にも一定のレベルのスコアが必要だが、1回生終了時までにアメリカン大学が指定するレベルのスコアに到達すればよい | 留学プログラムへの出願時に留学先大学が指定するレベルのスコア取得が必要 | 留学プログラムへの出願時に留学先大学が指定するレベルのスコア取得が必要 |
渡航に関する 手続のサポート |
全て自分自身で行う | 大学がサポート | 大学がサポート | 大学がサポート |
アメリカン大学とは
アメリカン大学は1893年創立の名門私立大学。School of International Serviceは、国際関係学の学部としては全米で最大規模を誇り(3000名以上が在籍)、アメリカの首都であるワシントンD.C.にキャンパスを構えています。
キャンパスには、130の国・地域から留学生が集い、“Foreign Policy Magazine (2018)” の “The top 25 IR programs for undergraduates, master's, and Ph.D.s.”では、学部で全米9位、大学院修士課程で同8位にランキングされています(2020年12月現在)。

グローバル国際関係学とは
JDPでは、西洋の国際関係学の枠組みを超えた、「グローバル国際関係学」を修得することを目指しています。
これまでの「国際関係学(IR)」は、西洋、とりわけ英米的視点によって発展してきました。国際社会の多元化に伴い非西洋的視点の必要性が国際関係学の世界でも主張されています。こうした状況のなかで、非西洋社会に位置しつつもいち早く西洋をモデルとした近代化を成し遂げた日本社会において、西洋および非西洋という二項対立的視点を超えた新たな国際関係学を学ぶ意義と必要性が高まっています。アメリカと日本、2つの視点から国際関係学を考えていく新しい挑戦です。

[特集:Where exactly does ‘International Relations’ begin?(英文記事)] アチャリア・アミタフ
アメリカン大学教授による講義動画:Introducing Global IR
Sakura Scholars(サクラ・スカラーズ)
今から100年以上前に、日本から国の象徴である桜(サクラ)がワシントンD.C.に寄贈されて以来、サクラは二国間における不変の友好関係と交流のシンボルとして、ワシントンの人々に愛されてきました。この所縁に因んで、アメリカン大学がキャンパスを構えるワシントンD.C.と立命館大学(日本・京都)で学ぶJDPの学生は「サクラ・スカラーズ」と呼ばれています。
JDPでは、授業や課外活動、オンライン上の交流など、共に学ぶ仲間との交流が数多くあります。この機会を通じて、サクラ・スカラーズは、米国と日本のみならず、世界各国とつながりのあるユニークな学びのコミュニティを形成していきます。