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藤井 偵介 先生(政策科学部)

 


『決定の本質 : キューバ・ミサイル危機の分析』
グレアム・T・アリソン [著] (中央公論社、1977年)

キューバ危機を事例に、三つの理論モデルを対照させ、どのモデルを通して視るかによって同じ事例でも異なる理解が可能であることを論じてみせた政策決定過程の名著。とくに、モデルに応じて問いの設定自体が変わってくるところが興味深い。

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『日本の行政 : 活動型官僚制の変貌』
村松岐夫著(中公新書、1994年)

日本の官僚制について、「最大動員のシステム」という概念を鍵に、その全体像をコンパクトながら統一的に活写した好著。とかく毀誉褒貶の多い日本の官僚制だが、その特質や問題点について冷静に考えてみたいとき出発点となる。

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『日本の統治構造 : 官僚内閣制から議院内閣制へ』
飯尾潤著(中公新書、2007年)

本書によれば、わが国の統治構造は省庁ごとに政策決定の重心がタコツボ化した「官僚内閣制」であり、そのため適切な政治指導が欠如してきたとされる。政権交代ある政党政治を著者は求めるが、政権交代後の最近の政治展開をどのように評価するか、訊いてみたくもなる。

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『戦後世界経済史 : 自由と平等の視点から』
猪木武徳著(中公新書、2009年)

「自由」と「平等」という、ときに対立するが、しかし人類にとってともに重要な価値をいかに実現するかという問題意識を背景に、戦後世界経済の軌跡を記述する。「人的資本」の涵養に基づいた、バランスのとれたシステムの構築という著者の期待には、賛否は別にして考えさせられるものがある。

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『アデナウアーと吉田茂』
大嶽秀夫著 (中央公論社 、1986年)

アデナウアーと吉田茂という、戦後初期に活躍した独日の保守政治家の比較を通して両国の保守主義の特質や戦後歩んだ方向の違いを論じた著作。政治家の理念なるものもときには真面目な検討に値するものかもしれないということを再認識させられる。

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『反古典の政治経済学』上、下
村上泰亮著 (中央公論社、1992年)

経済学に限らず、学問の専門分化が一方でその洗練化を進めてきたことは認めるにしても、そのために意識的あるいは無意識に捨象してきたものもまた大きかったのではないか、そんなことを考えさせられる著作。思想・歴史・文化にまで視野を広げた産業化の説明は読み応え充分である。

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『日本の自治・分権』
松下圭一著(岩波新書 、1996年)

著者はわが国における市民論の草分け的存在であり、日本の地方自治・地方分権に関する議論を先導してきた行動的政治学者。そのナイーブとも思える市民への期待に辟易するところがないわけではないが、揺るがないそうした姿勢が著者の主張に力強さを与えている。また時代感覚の鋭さも感心させられる。

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『世界地図の中で考える』
高坂正尭著(新潮社、1983年)

親しみやすい出来事を素材に平明な語り口ではじめながら、やがて広遠な文明論へとつながるストーリー展開は見事としかいいようがない。「文明」というシステムが持つ能力とその限界について、歴史から学びつつ明らかにしていく。最近のことを論じているわけではないのに、決して中身は色褪せていない。

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『近代日本の政治家』
岡義武著(岩波同時代ライブラリー、1990年 他)

政治家の個性が歴史を左右した部分は、意外と多いのかもしれない。明治期から昭和初めにかけて活躍した5人の政治家(伊藤、大隈、原、犬養、西園寺)の人間性から近代日本の歴史に迫る本書は、そうした感想を抱かせる。内容もさることながら、確かな筆力が人を納得させるためにいかに大切かを教えてくれる著作でもある。

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『大蔵省統制の政治経済学』
真渕勝著(中央公論社、1994年)

1970年代の日本の財政赤字はなぜ先進工業諸国の中で最も深刻であったかという問いに、本書の著者は当時の大蔵省がおかれていた財政・金融上の制度配置から答える。その結論に賛成する・しないにかかわらず、そこに至るまでの論理構成の明快さには学ぶべきところが多い。

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『社会科学のリサーチ・デザイン : 定性的研究における科学的推論』
G・キング, R・O・コヘイン, S・ヴァーバ著(勁草書房 、2004)

社会科学における定性的研究は定量的研究と同じく科学たり得るか、という問いに筆者たちは肯定的である。いずれの目的も「推論」、つまり既知の事実を基に未知の何ものかを学ぶということでは変わらないからだ。ただし、定性的研究にはそれ特有の困難がつきまとう。それらをいかにして乗り越えるか、そのノウハウが満載されている。

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『「死の跳躍」を越えて : 西洋の衝撃と日本』
佐藤誠三郎著(千倉書房、2009年)

西洋文明の衝撃に直面した日本の開国はまさに一か八かの「死の跳躍」であった。その中で人々はどのように考え、近代を形作ってきたか。本書はそうした主題を考察した政治学者の論文集である。歴史を鳥瞰する視点と細部にこだわる視点をバランスよくもつ好著で、現在を考える契機にもなる。

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『醒めた炎 : 木戸孝允』
村松剛著(中公文庫 、1990年)

木戸孝允は西郷、大久保と「維新の三傑」と並び称される人物だが、それにしては後二者と比べ一般の関心はさほど高くないようだ。おそらくそれは彼の一見地味にみえる慎重な性格のためであろうが、それゆえにこそ木戸には他にない魅力がある。とくに物事をみる目の揺るぎなさと柔軟さを併せもつ力には感嘆させられる。

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『公共性』
齋藤純一著(岩波書店、2000年)

「国家」による公共性の独占も「個」の自由な活動もともに問題の解決に限界があるとみなされつつあるとき、第三の道として新たな「公共」の構築に期待がかけられている。だがそれは理念や価値なのか、それとも具体的な制度や規則か。「公共性」をめぐる錯綜した議論の状況に、一定の見取り図を与えてくれる著作。

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『自治制度 』
金井利之著(東京大学出版会、2007年)

2000年の分権改革を含め、日本の自治制度をめぐるこれまでの展開はどのように理解されるか。そうした課題に意欲的に取り組んだ一冊。具体的というより理論的指向が強く、そのためときに難解なところもあるが、随所に散りばめられたシニカルな表現には思わず頬が緩む。

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