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市井 吉興 先生(産業社会学部)

 


『啓蒙の弁証法:哲学的断想』(岩波文庫 ; 青-33-692-1)
ホルクハイマー, アドルノ著 ; 徳永恂訳 (岩波書店、2007年)

ナチズム体験を経た彼らによる近代の両義性に対する鋭い洞察が、その後の哲学・思想に多大なインパクトを与えた名著。大学2回生のときに、難解な言い回しに苦労しながらも必死に読んだ。「啓蒙が野蛮に転化する」という彼らの指摘には、度肝を抜かれた。

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『ホモ・ルーデンス』(中公文庫 ; ホ1-1)
ホイジンガ [著] ; 高橋英夫訳 (中央公論社、1973年)

高校教科書に必ず掲載され、しかも、試験頻出なので著者名と著作名を覚えた方は多いはず。彼は19世紀に入ってから「私たちの生活から遊びが失われた」と述べるが、この指摘は21世紀に生きる私たちの生活を振り返るうえで、重要な意義を持っている。

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『身体教育の神話と構造』
岡崎勝著 (れんが書房新社、1987年)

本書冒頭から「体育ぎらいでなぜ悪い」と現役体育教師の著者が叫ぶ。そして、彼は体育そのものが依って立つ思想基盤へと批判的に切り込んでいく。彼の思索は私たちの体育・スポーツへの常識的な理解を揺るがし、そこに潜む「権力」を暴き出す。これまでに会得した体育・スポーツ観を壊してみたい方にお勧めの一冊。

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『スポーツは「良い子」を育てるか』(生活人新書 ; 109)
永井洋一著 (日本放送出版協会、2004年)

まさに、スポーツ関係者に対する挑発的なタイトル。目先の結果(勝利や進学)に心を奪われている指導者や親。そこに否応なく巻き込まれる子どもたち。このような少年スポーツの現状に警鐘を鳴らし、改めて人間にとってスポーツとは何かを問い直す。

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『スポーツルールの論理』
守能信次著 (大修館書店、2007年)

本書は、スポーツのルールが存在する意味と理由について論じている。しかし、ルール=道徳的公平性をイメージする読者にとって、本書の議論は違和感を抱くかもしれない。なぜなら、スポーツのルールは、道徳的公平性のみならず、ゲームを面白く促進させる仕掛けを含んだものとして存在しているからである。

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『スポーツ倫理学講義』
川谷茂樹著 (ナカニシヤ出版、2005年)

スポーツ倫理学のテーマには、勝利至上主義の是非、格闘技などで暴力が容認されているのはなぜか、ドーピングはなぜ悪いのかと多岐にわたっている。本書の特徴は、これらのテーマに哲学や倫理学の議論を単に適応させるのではなく、スポーツの内在原理をふまえながら検討を試みることにある。

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『イギリス学校体罰史:「イーストボーンの悲劇」とロック的構図』
寺﨑弘昭著 (東京大学出版会、2001年)

今日でも繰り返される体罰事件。なぜ、根絶されないのか。本書は、19世紀後半の少年体罰死事件の解明を通じて、近代教育における体罰の扱われ方を再考する。さらに、体罰が根絶されない構図を西洋の教育史、思想史に見出す。この結論に思わず唸ってしまうが、そこに至る議論過程は非常にスリリングである。

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『ソーシャルワークの復権 : 新自由主義への挑戦と社会主義の確立』
アン・ファーガスン著 (クリエイツかもがわ、2012年)

本書は、イギリスの福祉の市場化の歴史、動向を丹念かつ緻密に分析、ソーシャルワークの重要な価値基盤である社会正義や平等の形骸化に警鐘を鳴らす。また、本書は、ソーシャルワーク実践の検討のみならず、その実践が依って立つ思想基盤への徹底的な批判も忘れない。私も監訳者として本書に関わったので、是非、読んでください(買ってください)。

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『働かない : 「怠けもの」と呼ばれた人たち』
トム・ルッツ著 ; 小澤英実, 篠儀直子訳 (青土社、2006年)

「あなた、怠けものですね」と言われたら、多くの人は怒るであろう。また、「働かない人」に対して怪訝なまなざしを向ける人も多いだろう。本書は、「働くことは善いことだ!」という考え方は、どのように形成され、人々に受容されていったのかということを「怠けもの」と呼ばれた人たちから浮き彫りにした労働倫理の系譜学といえよう。

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『素晴らしきラジオ体操』(草思社文庫, [た4-1])
高橋秀実著 (草思社、2013年)

「ラジオ体操、出来ますか?」と聞かれたら、「はい!」と答える人は、多いはず。でも、「ラジオ体操誕生のきっかけとは?」と聞かれたら…。本書は、ラジオ体操の誕生から現在までの道のりを追っかけたルポルタージュ。読み進めるたびに、目から鱗の大発見!本書を読み終えたその瞬間、あなたの身体はラジオ体操を始めているかも…。

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